高度経済成長と第2次5カ年計画 第1話
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高度経済成長と輸送力増強 第3話 第2次5か年計画と国鉄
http://jp.bloguru.com/jnrerablackcat/311526/5
も併せて参照していただければ幸いです。
昭和32年から始まった5カ年計画は、主に老朽資産の取り替えなどを中心に行われましたが、人件費の高騰などで計画予算が枯渇したこともあって、計画自体を変更せざるを得なくなりました。【これに関しては国鉄だけに帰属する問題では無く、国民経済成長に国鉄の輸送力が追いつかなかったという側面もありました。】
一般に資料などを見ていますと、資金不足で頓挫したと書かれている文献が多いのですが、実際はどうだったのかという点を掘り下げてみたいと思います。
国鉄部内誌、「国鉄線昭和35年4月号 今年の国鉄は、担当課長に聞く」と言う記事の中で、古川審議室調査役が第一五か年計画に関して発言をしています。
要約させていただきますと、下記の通りとなります。
昭和35年度の第1次5カ年計画の進捗率は、【昭和31年度を初年度として4年目ですので】計画値80%となるのですが、実際には67%しか進んでいない状況であり、その原因は下記の通りです。
当初計画には無かった通信の近代化、おそらく(鉄道電話用交換機の交換で、当時の最新式であったクロスバー式交換機の更改)だと思われます。他にも貨物輸送の近代化も積極的に行おうとして、全般的に資金不足のために予定がずれたとしています。
第1次5カ年計画における3本柱であった、老朽施設の取り替えは順調に進んだ反面、輸送力の増強と動力近代化は40%程度しか達成できなかったとも発言しています。
そこで、国鉄では、国の長期経済展望に対応するために昭和36年度を初年度とする新5カ年計画が再び制定されることになりました。
第2次5カ年計画の特徴は、老朽車両の取り替えと線路増設が大きな柱であり、輸送力を増強して、輸送力の増強と輸送方式の近代化を行うことを主眼にしていました。
ちなみに、昭和36年10月のダイヤ改正は、第1次5カ年計画の成果であり、第2次5カ年計画の実績ではありません【誤っていたので訂正】
新5カ年計画の投資内容は上記の図を参照していただければわかりますが、車両費にも2610億円【全体計画の25%弱を占めているのがご理解いただけると思います。
また、この計画では新幹線建設計画も盛り込まれており、新幹線以外では主要幹線1000 kmの線増を行うほか1800 kmの電化、電車かを行うことが計画に盛り込まれています。
【国鉄監査報告書昭和35年から引用】
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