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  • 2012年度 4月 - 2012米大統領選挙「傷だらけの共和党候補、それでも戦う理由」

2012年度 4月 - 2012米大統領選挙「傷だらけの共和党候補、それでも戦う理由」

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日時: 2012年4月11日(水)、6:30PM - 8:30PM
会場: ニューガーディナ・ホテル
講師:加賀崎雅子(かがさき まさこ)氏
講演録担当:武藤秀毅

講師略歴
聖心女子小等部⇒中等部⇒大学卒と、完全無欠の女子校育ち。1986年ネバダ大学へ留学。その後、ネバダでギャンブラーとして生きていく素質がなかったので、ロサンゼルスの日系の新聞社に勤務。独立・起業したものの根本的な経営能力に 欠けていた(お金の計算ができない)ため倒産。92年から現職のブリッジUSAの編集長。日系記者クラブ会長やら北海道会会長やら、JBA役員やらあさひ学園理事長やら、ヒトがよすぎて断われず歴任。
講演内容
共和党の大統領指名争いは、昨日(4/8)事実上終焉を迎えた。
ロムニー氏と最後まで争っていたサントラム氏が、突然撤退を表明。もう一人の候補、ニュート・ギングリッチ氏も、4/8事実上の敗北を認めた。
共和党の大統領候補は正式には8月に決定するが、事実上ロムニー氏に決定した。しかし、オバマ大統領に勝てる見込みはかなり薄い。

1.選挙資金について:
2008年の大統領選挙では、オバマ氏は7億5千万ドルを使った。今回の選挙では、既に2/13現在1億2500万ドルを集め断トツ。
共和党トップはロムニー氏の5600万ドル。ロムニー氏は、全米トップ0.0006%に入る大富豪。今回の選挙中、大富豪的発言が対立候補の格好の攻撃材料となっている。

1/31 フロリダの予備さん圧勝後のコメント。「自分が大統領を目指すのは、中間層を救うため。セーフティーネットがあるから、極貧層のことは心配していない。」
中間層が貧困化しつつある中、厳しい評価を受ける。

2月中旬時点、ギングリッチ氏の資金は1260万ドル、サントラム氏は220万ドル。
選挙資金の最大の使い道は、テレビコマーシャル。
選挙を仕切るマーケティングのプロが、マーケットごとに地域住民の意識調査を元に、それにあったCMを投入する。多数のマーケットに、それぞれ異なるCMを投入し、対立候補が中小キャンペーンを仕掛けたらスポットCMでやりかえすため、巨額の資金が必要。

候補者達は、出馬表明後は、半分は遊説、半分は資金集めに奔走。
最初は、地元のホームパーティーで資金集め。参加費の相場は500ドル程度。さらに、ツーショット写真で+500ドル程度。
支持が集まれば、より大きなパーティーへ出席しより資金が集まる。支持が集まらなければ、資金が集まらず撤退となる。
従って、獲得資金額は、人気のバロメーターと言っても過言ではない。

2.共和党候補者選びが長期戦となった功罪:
メリット
メディアが儲かったのが、数少ないメリット

デメリット
共和党保守派との亀裂大。本選までに、ロムニー氏としては修復が必要。

3.保守派について:
サントラム氏の支持基盤。当初は泡沫候補扱いだったが、保守派が彼を支持し、最後までロムニー氏を脅かした。
保守派にも、財政保守派、安全製作保守派、宗教保守派など様々。
サントラム氏は、福音派。聖書は歴史的事実。進化論は認めない。人工妊娠中絶反対、同性婚反対、銃規制反対。

ロムニー氏は、キリスト教の影響が強まることを嫌う穏健派。保守派は、穏健派を民主党以上に嫌う事が多い。そのため、なかなか支持を伸ばせなかった。

ギャラップ社の調査によると、米国民の約4割が保守。共和党支持層では71%が保守。従って、ロムニー氏が共和党の候補者指名を受けるには相当な譲歩が必要。しかし、保守色が強すぎると、民主党支持層や中間層に食い込めなくなる。
つまり、共和党の候補者氏名には保守への譲歩が必要だが、保守色が強すぎると本選で勝てなくなる。

ロムニー氏はこれまでの選挙戦で、得意な経済問題では無く、妊娠中絶や同性婚などの議論に度々引きずり込まれた。サントラム氏とロムニー氏の中傷合戦の結果、共和等無いに大きな亀裂が起き、無党派層の支持を失った。
共和党全体としてみると、サントラム氏の存在によって、無党派はオバマに流れた。
4.ロムニー氏の課題:
保守派のとりまとめ、支持を失った無党派層をどう取り戻すか、女性票の獲得。

副大統領候補
前回は、ペイリン氏が大きな話題をさらった。副大統領候補選びは、大変重要。
ポール・ライアン下院議員、ロブ・ポートマン上院議員、マルコ・ルビオ上院議員等が候補に上っている。ライアン氏が下馬評トップ。
ライアン氏は、「思いやりのある財政保守主義」。ロムニー氏とは仲が良い。
民主党からも、ライアン氏を牽制する動きがある。

5.本選での大きな焦点、医療保険制度改革:
シニア世代への取り込みに必要なのは、医療問題の取り組みにつきる。
メディケア(65歳以上、障害者向け医療保険)、メディケイド(低所得者、子供向け向け医療保険)、連邦職員、軍人、退役軍人向けの公的医療保険、あわせて国民の30%が受益者。
それ以外は、民間の医療保険に加入しなければならないが、1/6が無保険。保険の無い人は、医者にかかれないのが現実。
一人あたりの医療費は、国連加盟191ヶ国中最高、国民の総合的健康状態は72位。

この問題を改善するため、オバマ政権は2010年3月医療保険制度改革法、通称オバマケアを成立させた。
「全ての国民に対し、公的医療保険もしくは民間医療保険への加入を義務化することにより、無保険車を無くそうとする改革。」
成立した物の、いまだ改正や廃止の声が上がり続けており、先行き不透明。

ワシントンポストの世論調査によると、オバマケアの支持50%、反対42%と評価は二分。11月の本選は、オバマケアを守り抜きたいオバマ大統領と、廃止を目指す共和等との激しい戦いとなるのは間違いない。

共和等の医療保険制度改革法への批判

・10年間で約5千億ドルの増税
・製薬会社への増税により、医療コストは上昇
・医療費支払い上限の撤廃により、保険出費が増大し保険料も上昇
・尚、数百万人の未加入者が残ると予測
・保険適用の一律のルールを全ての人に押しつけるのは、個人の自由と宗教の自由に反する。

ロムニー氏は、2006年マサチューセッツ州知事時代、公的保険制度(ロムニーケア)を導入。オバマケアとよく似た制度。
5年後、州住民の98%が保険に加入し、62%が評価。概ね成功している。
ロムニーケアを正当化し、オバマケアを否定するのは自己矛盾との批判。

質疑
Q: オバマ優勢の状況だが、今後の国際関係や経済情勢により逆転の可能性はあるのか?
A: 必ずしもオバマの功績ではないが、経済も好転してきており、オバマ有利。ロムニー氏の目はほとんどないと思われる。

Q: オバマを下ろしヒラリーを大統領にしたい勢力があり、今回の選挙でヒラリーを副大統領候補にしオバマが再選された上でオバマを暗殺し、ヒラリーが大統領に繰り上がるという陰謀説がささやかれている。この件に関する情報は無いか?
A: 聞いたことが無い。

以上
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