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サウスベイ マネジメント セミナー( Southbay management seminar )は月一回のセミナーを中心に勉強し、時々に親睦をする、乃ち「よく学び、よく交友する」そのような会です。

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  • 2009年度 2月 - 2009年経済展望-いつこの不況は終わるのか?

2009年度 2月 - 2009年経済展望-いつこの不況は終わるのか?

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2009年度 2月 - 200... 2009年度 2月 - 200...
日時
2009年2月11日(水)、6:30PM - 8:30PM
会場
ニューガーディナ・ホテル
テーマ
2009年の経済展望-いつこの不況は終わるのか?
講師
松田 慶太郎(まつだ・けいたろう)
ユニオン・バンク・オブ・カリフォルニア
(東京三菱UFJ銀行カリフォルニア現地法人) 経済調査部長 (チーフエコノミスト)
講師のプロフィール
1955年(昭和30年)岡山県生まれ。
1978年東京大学経済学部を卒業し、東京銀行(現東京三菱UFJ銀行)に入行。
1983年スタンフォード大学ビジネススクールにて経営修士号(MBA)取得。その後、東京銀行営業第一部、ロサンゼルス支店などを経て、1993年にユニオン・バンク・オブ・カリフォルニアに移籍。1997年4月より現職。

講義内容
ユニオン・バンクの経済調査部長 松田慶太郎氏によるセミナー「2009年の経済展望(何時この不況は終わるのか?)」は、まず不況の定義から。

米国における不況の定義は、NBER (National Bureau of Economic Research)で行われているものが広く一般に受け入れられている。それによると、「不況」とは目立った失速を含む(深い)、広範囲に観察される(広い)、継続的な(長い)景気後退という主観的な判断が入る。 従って、景気回復も上記条件がなくなった時点からということになり、一般庶民の景況感とは若干の時間遅れが生ずる。
NBERによると米国は2007年12月にリセッション入りしたと発表されている。
今回の米国における不況は、米国金融危機が実体経済に波及するという形で広がった。その伝播経路として、全米共通なものとして、株価下落、信用収縮、更に地域格差があるものとして、住宅価格低下と雇用減少が考えられる。
今回の景気後退は、1929年の大恐慌以来最長のものとなる可能性が高い。しかし、今回は原油価格の下落によりインフレ懸念が少ない事が他の景気後退期と比較して特徴的と言える。 米国における「コア」インフレ率は連銀目標レンジ内に収まっているが、欧州及びその他の地域におけるインフレ率の動きは注意を要する。
日本における「失われた10年」と呼ばれた経済低迷と今回の金融危機を比較すると、いくつかの相違点が浮かび上がる。まず不良債権の蓄積が日本の場合には商業銀行であったのに対し米国では投資銀行と機関投資家に集中した。その結果、日本では困難であった損失の確定が比較的容易に行われ、公的資金投入も日本で6年かかったものが米国では1年強で行われた。希望的には、3年程度の経済低迷で終わるのではないかと予想される。
カリフォルニア州経済に話を移すと、2006年まで全米平均を上回る成長率であったが、2007年から全米平均を下回っている。雇用増加率の低下は、特に州南部での失速が目立っている。
ロサンゼルス地域経済は、雇用リセッションといわれる現象が起こっている。ロサンゼルス郡でも雇用はマイナス成長になっているが、経済規模の大きさと経済の多様化によりオレンジ郡などと比べるとショックに強い体質になっている事がうかがわれる。
住宅市況を見てみると、全米では住宅ブームがあったカリフォルニア、アリゾナ、ネヴァダ、フロリダなどでの下落が目立つが、住宅ブームがなかった五大湖周辺でも住宅価格が下降している。 カリフォルニア州では未だ住宅価格が下落中であるが、売買件数は急増しており回復の兆しが見られる。全米の新築住宅在庫は減少傾向にあるが、適正在庫に収まるまでには更に6から9ヶ月を要するものと思われる。
纏めると、2008年の米国経済成長率は、1.3%程度と潜在成長率である2~2.5%を大きく下回るであろう。2009年7~9月ごろ景気景気は底を打つ事が予想されるが、年間の成長率は、0%からマイナス0.9%程度が予想される。庶民感覚として不況を脱したということを感じられるのは、2010年になるものと思われる。2011年には、GDP成長率が2~2.5%程度まで回復する事が期待される。
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