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  • 2014年度 10月 文化の違いがもたらす恐ろしい法律の落とし穴、ローパー弁護士35年の体験談と実例

2014年度 10月 文化の違いがもたらす恐ろしい法律の落とし穴、ローパー弁護士35年の体験談と実例

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日時: 2014年10月08日(水)、6:30PM - 8:30PM
会場: ニューガーディナ・ホテル
講師:Theodor Roper氏 
講演録担当:佐伯和代
講師略歴:
1951年、横浜生まれ
カルフォニア州弁護士会所属。フリーマン・フリーマン・スマイリー法律事務所、パートナーJapan Business Association (JBA)…法律顧問.
– Japan Council)…法律顧問。2007年、2011年度“南加スーパー・ローヤー”賞(Law & Politics Magazine)
学歴: Golden Gate University of Law J.D. 1979 San Jose State University M.A. 1975 San Jose University B.A. 1973
履歴:会社法、契約、商法の専門弁護士として長年、多くの日本企業を顧客として活動。企業の合併、買収、雇用関連の緒法令、移民法に至るまで、多岐にわたり豊富な経験を持つ。日本企業の法律顧問に従事。
講演/寄稿活動
*セクハラ、不当解雇、移民問題等のテーマでの講演会で講師を務める。 *ブリッジUSA、Tee Up Magazine, UJP News(日本企業の幹部社員むけ)、Japanese Business News等に寄稿。 その他 父親はアメリカ、母親は日本人、日本生まれで横浜育ち 。 ご婦人は元中日ドラゴンズ与那嶺監督の娘さん



講演内容:

当時日系企業を担当する日英が出来る弁護士が重宝された。 問題が起きた際、問題になるのは、言語とともに文化の違いがそこにはあることを学生時代に痛感していた。そんな時、国際弁護士に出会い、日英の言語が出来る弁護士があまりいないことを知り、弁護士となって、1980年に渡米。 1980年頃、米国の法律事務所は日系企業にまったく興味を持っていなかった。 しかし、バブル時に日系企業が買収をしはじめ、大手会計、弁護士事務所が日系企業に興味を持ち変わっていった。 森・大田事務所はまだ小さく、大きな仕事は他の事務所に委託していたことから、 1984年にNYの弁護士事務所と合併。 そして、カジノやゴルフ場、不動産などの買収を担当するようになり、企業の買収やM&Aも担当。 しかし、その合併した事務所がCAから撤収したことにより、違う法律事務所に所属。 大手での仕事は、仕事の仕方として、ただ、仕事をしているだけではなく、自分が仕事をしていることをアピールする事も必要になり、疲れを感じ、やりがいのある仕事が出来る環境を探すようになった。
そして、フリーマン・フリーマン・スマイリー法律事務所、パートナーとなる。 また、コンサルタント的な仕事を多く担当もしている
現在、リカーライセンスの取得をはじめ、エンドースメントのコントラクト、不動産の売買、労働法、訴訟 (以前は日系企業は訴訟を避け、示談が多かったが、今は攻める企業も多くなってきた)などの仕事をこなす。
解雇、人種差別、訴訟、金銭の貸し借りに関する問題、契約のもつれなどが多い。
今回は35年間日系企業、そして日本人の弁護士として活動してきた経験からのお話をします。
ステラケース
マクドナルドでコーヒーを購入し、やけどで何億もの賠償金を得たケースを筆頭に、 米国での訴訟は驚くものが多い。 自分の子供と一緒に家具屋に行き、子供につまづいて転んだ親が家具屋を訴訟し、勝った事例や、ある人物が車の部品を盗もうとしていたところ、車のオーナーが知らずに車を動かし、手を轢いてしまった。その泥棒が訴訟で賠償金を得たりなど、おかしなケースが多い。
米国で「正義」はどこにあるか!というと、ほとんど「正義」はない。
貸したお金を回収したい場合、弁護士から借用人に手紙を出し、返却を求めるが、返済をする人は約5割。それに従わない5割の人は無視をする。 借用書には「返却日時」「金利」などが書いていない事が多い。裁判所は勝手に決める事は出来ない。もちろん、双方の意見は食い違うため、ジャッジは陪審員にゆだねられる。 その場合、弁が立つ側が有利になる、また弁護士も仕事なので、費用を回収出来るかどうかも大きな問題となる。 弁護士は最低$300チャージする
お金を貸す場合は、銀行と同じように貸すことが必要。『弁護士、抵当、担保』 それが出来ていない場合は、あげたと同じ事。  特に日本人同士のもめ事が多いのは、日本人だから信用できると思い込んでいるところがあるため。
車を購入し、修理が必要だったため、修理工場に依頼をし、分割でクレジットカードで支払いをお願いしたが、日本に一時帰国する必要があったため放置している間、勝手に車の修理工場がカードを使用してしまった。その場合、無いものは取れないし、修理屋から出た返却プランも無理なものだったという事例もある。
初めて弁護士になった時、アシスタントとして日系企業の仕事をしていた。その際、取引企業が支払いを停滞し、返済をしなくなってしまったので、訴えたら、逆控訴された。 その理由は、独禁法は、一度販売をしたら、販売価格を決める事が出来ないが、この会社は一般市民にモノを高く売ろうとしているから、私たちは支払いをしていないのだというもの。
裁判まで行く例と、お金で解決をしようとする例があるが、裁判は非常に大きな費用がかかるため、お金で解決が多い。
米国での裁判は相手から証拠を全て出す事が出来る。例えば帳簿隠しなど。しかし、もし違反したら、責任者は逮捕されるため、全ての証拠を出す際、弁護士の手を借りる事が多い。 また、大きい企業ほど、陪審員裁判では不利になることが多い。 カリフォルニアの場合は、懲罰的裁判員制度があり、大きい会社ほど金額が大きくなる。
労働関係(セクハラ)での問題
社内でセクハラなどは、うそのクレームが出る事もある。弁護士としては、第三者機関でインベストを推奨。インベストした結果、はじめて真実が明らかになった。結果、うそではなかった事例もある。もしこの場合、裁判を起こされていたら、とんでもない金額になる。それよりは、弁護士に頼んで裁判前に解決出来た方が安く済む。
米国で日系企業の弁護士をしていて思うことは、多方面のリスクは非常に考えるが、法律に関してのリスクは考えない企業が多い。しかし、米国企業は新規プロジェクトをする場合でも、とにかく何をするでも弁護士にまず相談する事が多い。

どこまでリスクを取るのか、
ビジネスを買収、会社を買う場合、簡単なのは株を買うこと。 しかし、株を買うイコール、債務も全部負う事になる。  弁護士としては、アセットパーチェスをすすめる。 ライセンスを会社が持っていたら、アセット・パーチェスではそのライセンスは自分のもにはならない。この場合は株を買う必要があるが、買うには買うだけリサーチが必要。
もし契約を結ぶ場合は、双方の同意を必ず明確に書面にすることを勧めている。 しかし、書面(契約書)作成は高いので拒否される事も多い。 ですが、約束が違ってくる場合が多い、その場合の保険となるのが書面(契約書)。 話し合いでどうにかなる場合は少ない。お互いが不幸になる。
米国は法律が基盤の国。モラルも法律に基づくもの。

ある中小企業の方が米国人と仕事を開始し始める時、お世話をした例。 日本から米国企業にモノを売ったが、支払いがない。訴訟。 しかし、契約書はなかった。 実はその中小企業の方がビジネスを始める際、契約書の作成を勧めたが、商売は人を信用することが大切と言って、言う事を聞かなかった。
弁護士に1時間相談する金額をケチるよりも、そこから得られるものが必ずある事を 認識すべき。 ちゃんとした契約書があった場合は、裁判所は言った言わないは見ずに、 契約書を基準として判断するので、やはり、プロ(弁護士)に任せた方が良いと思う。
労働問題(セクハラ、オーバーワーク)
カリフォルニアは1日8時間を超えたら、それ以上は時給1、5倍の賃金。
米国の連邦法は、週40時間を超えたら、それ以上は時給1、5倍の賃金。
会社で独自の取り決めがある会社があるが、それは無効。たとえ授業員の同意があっても。 タイムカードなど勤務記録がない場合、従業員が辞めた後、オーバータイムで訴訟をした場合、会社側はそれを証明することが出来ないため、多くの会社が負けている。 残業代を払いたくないという理由からタイトルをマネージャーにする企業もあるが、関係ない。
日系企業で行う朝礼は強制的で時間外労働、また神棚を拝むのも宗教の自由に反する。という理由から従業員から訴えられ、監査が入ったことがある。
永住権や就労ビザのお手伝いをしたとき、ビザ取得をしてもらえるのなら、書面に記した給料の金額が額面通りに支払われなくても良いという条件で従業員のビザサポートをしたが、その従業員に額面通り給料をもらえなかったと労働局に訴えられた企業もある。

日本人の社員は会社のオーダーには従うが、米国人は会社に対ししっかりと文句をいう。しかし、会社の理不尽なオーダーが募ると、日本人でも訴える。
解雇も理不尽な解雇かどうかは、エバリュエーションの結果をみて判断される。 米国では仕事が出来ない社員はありえないので(勤務評価に記録されていなければならない)、人種差別ではないか?と思われる事がある。
米国の文化を知らない日本人が、転勤で米国に来て、米国人を雇って働く場合、無理が生じる事がほとんど。
米国での社内恋愛はセクハラと判断される事も多い。そして女性側から別れ話を言う場合が多い、しかし、別れ話を出した時、男性が「待った!」と言った瞬間からそれはセクハラになる。それは、安全な職場環境を妨害するものになるため。
カジノ買収:
初めて日本人が大手カジノを買収した。その人は350億現金で持っていた。 この時、買収したホテルはカジノライセンスを持っていないのにカジノを運営していて、 摘発され、話題になった。 永住権を持つものは全世界の収入を米国に申告する義務があるが、カジノを買収した翌日、 この方の家に米国と日本の税務署が家宅捜索に入った。そして、亡くなった時は一文無しだった。 この方の例もリーガルリスクを考えないで行動した結果が招いた悲劇。
日本で成功している方も、米国での事業の場合はリーガルリスクを考えて行動して欲しい。



Q&A
Q:契約書は小さな字で長文の場合が多いが、読まないで契約をする事が多い、、、  それはだました事なる?
A:米国はコンスーマープロテクション法が強いが、(B to Bの場合はそれがない)
サインをする場合は理解をしてサインをするのが当たり前。なので、やはり知らないものにサインをするのは危険。専門家に何が書いてあるかを聞いた方が良い。
Q:オーバータイムについて、カリフォルニアの企業は一日8時間以上はオーバーですが、連邦は週40時間なので、企業が残業時間の計算方法を選ぶ事はできない?
A: 加州の企業は加州と連邦法、両方の適用をうける。会社で選択するものではない。
Q:米国にこれから来る若者に言いたいことは?
A: まず英語を勉強しなさい。
 日本人は恥ずかしいのか英語で話す事が少ないが、気にしないで英語を使う事が必要。 コミュニケーションスキルを磨く事が大切。
米国と日本の大きな違いは、日本の手形が落ちない事は大問題となるが、チェックがバウンスする可能性が高いのが米国。
Q:引っ越し先で水やガスが使えない事があるが、その場合、保証してもらえる?
A:家賃からその分の費用を引いて払う事が出来る。強制退去の手続きをされても勝つ場合が多い。
Q:従業員がクビになりかかかっている場合、従業員が会社の弱みを握ってそれを使う場合、恐喝とみなされる?
A:言い方次第。脅迫と見なされる場合もある。
弁護士から弁護士の選び方をアドバイスお願いいたします。
コミュニケーションが取れる事と経験が重要なのでは?
以上。
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