Search Bloguru posts

詩は元気です ☆ 齋藤純二

https://en.bloguru.com/shoboter99

freespace

⚪︎ X (旧Twitter) 齋藤純二
https://mobile.twitter.com/@shoboter123

⚪︎リンク 🔰初心者向け詩の掲示板
https://www3.rocketbbs.com/13/bbs.cgi?id=mydear

⚪︎リンクㅤネット詩誌『MY DEAR』
http://www.poem-mydear.com/

⚪︎MY DEAR 詩の仲間たちツイッター
https://mobile.twitter.com/mydear2000s

“ # ” のついたタイトルはツイッター詩(140文字以内)

チェロ × 2

thread
小刻みに揺れる始まり
淡々とアンダンテで破壊され
最上の精度で新生される俺

リズム
旋律
2挺のチェロがエッジを効かせ
仕掛けてくる

徐々に
弦を激しく弾く弓
粘度を失った松脂が飛び散り
奏者1の息づかいは
俺を切り離してゆく魔王の吐息
未来に飛ばされた頭
過去へ歩き出す足
心は笑気を吸わされたまま
リズムの脈を打つ

旋律はセレンディピティを持たせ
遠くにいる少年に入り込む
いつかどこかの懐かしさに癒されると
クールな微笑みを見せる奏者2

意表をつく変調
プレスト

力強いスタッカートは蒸気機関車の機動力
その振動に揺られる心地よさ
リズムの速さと真逆に
俺は車窓から
緩やかな旋律に乗って麦畑を見ている
懐古趣味に浸り
知らぬ農婦に手を振る

2挺のチェロが奏でる安定感
旅は永遠に続く安らぎ
終わらない風景
終わらない夢のように

そして
ふたりの奏者は目を合わせ
浅く頷く

突然の霹靂
打ち込まれた光
痺れる俺

さらに
リズムは剛腕による最速
荒馬の尻尾は弾き踊る

トレモロ奏法の早弾きで旋律は目覚める
クラシカルな風景は一転して
ハードロックな都会に突っ込む

俺は振り飛ばされそうになった瞬間
弓は短く切られた

旅は終わりを告げた

音なきホールが
目的地に着いたことを気づかせる

ひと呼吸の時間を与えられ
現実に戻された

ブラボー

俺は
旅の続きを熱望して
いつまでも
手を叩き続けた


People Who Wowed This Post

  • If you are a bloguru member, please login.
    Login
  • If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
    Request Account
Happy
Sad
Surprise