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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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土手にて

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私の時間は繋がり
土の上の尻に
冷たい地球が染み込み
ひとり此処にいる

濁りのない青空
綺麗だと思い込もうと
何処かに書いてある
正解を探している

重なる日々の厚み
己で招いた過ちの濁り
消せない痛みが
罪悪とバランスとり
苦しみに救われ
まだ生かされている

反響させる懺悔
私の器から漏れない
善がりの醜態を
此処で知らされる 


#詩

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十二歳

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詩が書けなくなった時
詩が書けなくなった詩を書き
やはり詩を書いているのだから
僕は詩に救われている

気持ちがなくなれば
何も表現することは出来ないが
生きている限り気持ちはここにあり
自分を見つめ続けることが出来ている

残念ながら
僕が詩を書くきっかけとなった
十二歳の詩人は気持ちをこの世で詩として残し
大空へ飛び去っていた
ひとり ただくずれさるのを まつだけ
詩集の表紙には
紙ひこうきの絵とこの言葉が書かれていた
その衝撃を未だに忘れることはない

どうしようもない気持ちを書いて良いんだ
そして優しく鋭く知的で格好良い詩だと感じていた
十二歳で詩を書くことを終える詩人がいて
十二歳で詩を書き始めた僕がいた

詩では命を救われなかった詩人の詩から
張り詰めた空気にある新しい景色を見せてもらった
僕にとって暗闇の中にある輝きに満ちた世界
きっと僕と同じように救われた者たちがいただろう
意味のない命などないということだ
 
僕はこれから先も詩を書き続けるだろう
そしていつの日か曇り空の上
もしその詩人と出会うことが出来たのなら
微笑んでありがとうを伝えたい

#詩

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