10/11/2016 ジェニファーと食事の約束をした。 彼女とはそんなに仲が良いわけではなかったのだが、話の流れで「じゃぁ一緒に行こうよ、今度」となったのだ。そのお店のことは知ってはいたが、わたしは一度も行ったことのない場所だった。正直、そんなお店を彼女が知ってただけでなく「おいしい」って気に入った、っていうのに驚き。 7時半にそのお店で待ち合わせすることとなった。 あの時は「行こう行こう!」なんて盛り上がったくせに、いざ出かけるとなるとどうもおっくう。というか、いいの?本当に?という気持ちさえしてくる。ジェニファーと二人きりで、一体何を話すんだろう。 車を走らせていると、ジェニファーんが左側の車線、わたしよりも3台くらい先を走っているのが見えた。あ、ジェニファーだ。車はどこへ停めるんだろう?後を追うかな。 が、出口に気づかずにいたわたしの車線は本線より外れてしまった。まぁいい。この先の方で向こうへまた合流しよう。 そのまま進んでいたのだが、なぜか周囲にマラソンの人たちが多くいるのが見えた。何かの大会だろうか。若い人が多い。タンクトップに短いパンツかスパッツといった格好が目立つ。男女、関係なく走っているようだ。 だんだんマラソン走者が多くなっていった。少し遠回りにはなるが、左側にあった上り坂の方へ入ることにした。そこからだと本線に戻らずともダウンタウンへ行ける筈。 程なく進むと、どうやら車ではこれ以上行けそうになくなってしまった。通行止めのサインはないのだが、何せ走者が多過ぎる。 仕方なく、わたしは車から降り、そのままの格好で走り始めた。ジェニファーはとっくのとうに到着しているかもしれない。まだ時間はあるのだから、買いものとかしてると良いんだけど。。。 しばらく走れば大通りに出られると思ったのに、その道は小高い丘をなぞるようにずっと続いていた。もう長いこと走っている。こんなことなら車を降りずに別の道を行けばよかった。今から車へ戻っても遅くなるだけじゃないか。後悔の嵐。 そうこうしているうちに、平坦な広い道路となり、両脇に応援する人々の姿も目立ち始めた。いつの間にゴールしたようだ。白髪のショートカットの元気な老女が、ジップロックに何やら詰め込んだものをわたしに手渡し、「おめでとう!」と讃えてくれた。「どうもありがとう」 ジップロックには、シャンプーにコンディショナー、歯ブラシ、練り歯磨きに加え、化粧水、ローションなどの詰め合わせが2式。なんでふたつも?もしかして、このうちのどちらかだけが景品なのかな、、、そう言えば手渡される時に「オフィスで交換してね!」と言っていた。オフィスってどこよ? わたしはオフィスを探さなければ、と思いつつ、持っていたもののせいだと思う、大浴場を探していた。どこかでお風呂に入れる筈。というのも、この大きな建物は温泉を備えたホテルだったから。 時間のことは気になっていたが、汗だくだったので一風呂入りたかった。さっと入っちゃえば・・・でも、着替えがないよ。 あちこち歩き回ったが、大浴場もオフィスも見つからなかった。わたしはジップロックを持ちやすいように丸めて握りしめ、人々の声のする方へと向かった。 ホテルの中庭のような場所に、大勢の人たちが賑やかにお互いを讃えあっていた。まだ誰もシャワーなどしていない様子。もしかしたらこの景品は持ち帰るだけのものなのか? 「m!!」 いきなり声をかけられ、振り向くと友人がそこにいた。「何なに〜、まさか走った?」「うん。流れで、、、」 友人eはマゴメちゃんと一緒だった。思わずわたしは彼女に訊いた。「串焼きやだったと思うんだけど、掘りごたつのある、お店、知ってる?」 マゴメちゃんは、あああ、という顔をして、知ってると思う、と言った。「そこへ電話をかけたいの、時間に遅れそうなのよ」 二人に状況を説明すると、もう絶対に間に合わないよね、と言い始めた。「とにかくまずジェニファーに電話した方がいいよ」 そうだった。なんでそれに気づかなかったんだろう。 慌ててiPhoneを取り出し、彼女の電話番号を調べようとするのだが、モニターがうまく作動しない。押しても違うレターが出てしまうのだ。 気持ちばかり焦ってどうしようもない。ジェニファーへtextできないのなら、お店に直接電話しなくては。 と思ったその時、なぜかお店の名前が「かつまた」だったと思う。確証はないのだが、なぜかその言葉しか浮かばない。しょうがない、かつまた、で検索だ。 するとeが、「mちん、タクシーで行っちゃいな!電話で呼んであげるから!」と言う。そうだ、もう向かった方が良い。車へ戻る時間なんてないんだから。 そうこうしているうちに近くで車が停まり、なにやら誰かが話していた。「わたしです、わたしです!」駆け寄ると、1組のカップルが彼らの方が先に呼んだ、と言い張っている。いや、わたし、わたし、わたしでないと困る。。。 するとその運転手が「席はありますから、皆さんでどうぞ」 助かったー。 見るとそのタクシーと思っていた車両は、ワゴン車が2台繋がったものだった。確かに乗る席は余っている。 カード支払いが出来るのかな、、、と心配しながら乗り込んだ。 時間はもうとうに9時近くになっている。ジェニファーはもういないかもしれないな。怒ってるかな。そら絶対に怒るよね。 行き先を尋ねられ、「かつまた」ってところなんですけど、掘りごたつのある串焼きやさんって、そこですよね?と訊いてみた。すると、車内にいた他のお客さん達が「いや、かつまたじゃないね、そら」「掘りごたつ?」「白と黒のロゴのあの店か?」など、口々に言い始めた。 もういいよ、今さら行ったって、ジェニファーはもういないさ。それなら車のとこへ連れてってもらった方が良いのかな?いや待て、ジェニファーをそのままには出来ん。 辺りは既に暗くなっていて、街の明かりがキラキラと窓の外を流れた。 なんでマラソンなんかに参加しちゃったんだろう。 なんで車から出ちゃったんだろう。 なんであの道を行ったんだろう。 なんでジェニファーと約束なんかしちゃったんだろう。 後悔ばかり。 ・・・ 変な夢。 登場人物が日米混合。登場人物のわたしとの接点時期もバラバラ。マゴメちゃんとeは知り合いでもなんでもないし。白髪の老女はアメ人だった。マラソン参加者も、カップルも、ワゴン車の運転手と一部の客もアメリカ人。わたしの言葉も英語だったり日本語だったり。 朝から疲れた。 それにしてもいつも遅刻の夢は見るが、友達との約束に遅刻だなんて。 変な夢。