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怒らない

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6/25/2017







何か理由があるに違いない・・・と思ってしまうのだが、もしかすると理由などはなく、ただただ認知症の症状そのものなのかもしれない。だから、その都度、対応するしかないのかなぁー、と思う。
ひとつ言えるのは、あれは母の不安の表れなのだと思う。不安がなくなればそれに越したことはないのだが、残念ながら不安を解消するような治療法はなく(ある程度「軽減」させるくらいだろう)、とにかく母の不安にひとつひとつ、付き合うしかないのだろうと思う。

昨夜の母は不安が強かった。
8時半にベッドへ、それから11時まではぐっすり。その後、5分〜10分置きに呼ばれた。精神的に不安なので誰かを呼ぶのだが、身体的にはまだ「眠っている」状態である。従って、ベッドから起こすのは危ない。その都度、時間を伝えて眠っていて大丈夫だよ、と声をかける。母は、「起こしてね」と言ってまた眠りに落ちる。その繰り返しが続いた。呼ばれては時刻を確認し、母のところへ行く、ベッドへ戻って時刻を確認し、また眠る、を繰り返すわたしも、へろへろ。
何度か母の体の向きを変え、寝床を整える。
が、2時頃かな。思い切って母をトイレへと誘導した。母は、いつもより力がなく揺らついていたが、車椅子へ移乗させると覚醒した様子だった。
その後、ベッドへ戻し時間を伝え、「ゆっくり休んでね」と声をかけると、母は安心した様子で眠ってくれた。

5時、母の呼ぶ声で目覚める。まだ朝早いよ、と声をかける。6時過ぎまで3度、母に呼ばれた。本当はもうちょっと眠っていたかったのだが、意を決して起きることにした。

不思議なもので、わたしが起きてからの30分ほど、母はぐっすりと眠っていた。あの、さっきまで何度もわたしを呼んでたんですけどー、と、母の寝顔を見て思う。
母の不安のひとつは「孤独」に感じるから、というのがある。もしかすると、わたしが起きた後の「生活音」、つまり珈琲を淹れたりお皿を片付けたり水を出したりTVをつけたり、の、そういう音は、母にとって安心するサウンドなのかもしれない。かと言って、夜どおしTVをつけてるわけにもいかないし(24時間やってないよね?)。。。
姉が帰ってきたら相談してみよう。


姉、明日の夜に帰宅予定。
ゆっくり羽を伸ばしてくれてるといいなぁーと心から願う。姉は普段から母と二人きりで、夜中に母に起こされることも何度も何度もあるのだ。そして、そのふたりきりの暮らしに「淋しい」なんてことも言わない。姉は、母と一緒にいられて本当に幸せ、と言う。母にもそう言っている。母がどんなに怒っても、姉はけっして怒らない。以前、姉はわたしに言った。

ひとつだけ、心に決めたことがある。それは、絶対に「怒らない」ということ。母ちゃんに怒られても、わたしは、怒らない。悲しくなることはあっても、絶対に「怒らない」。それだけ決めてる。

昨夜のわたし。
それを忘れそうになった。
何度も何度も母に起こされて、イラっとしてしまった。いかんいかん。
怒らない怒らない。

けっして、怒らない。










#介護日記

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