スクーター
May
29
古いスクーターに乗って学校へ向かう。
Cは今日も伴走してくれるのだが、もう歳だからいつまで続けられるかな、、、とちょっと心配になる。
雨が降ってきた。
もう使われていないトンネルのようなところで一休みする。
その後、ゆっくり走って近くのドライブインまで行く。そこも古ぼけたところ。今もやっているのか?と思ったが、どうやら営業はしているらしく、。ちらほらと客の姿が見える。
大型バスが来ている。
結婚式か何か?或いは観光バスなのかもしれない。
道路に出るのに混雑している。
進んでは止まる、を何度も繰り返す。
その度にわたしの古いスクーターはエンストを起こす。
あーもうこれもお払い箱なのか、、、と思う。その度にスタートボタンを押すのだがエンジンがかからないので、キックする。何度も何度もキックして、やっと、プスプスプススススススーっとエンジンが’かかる。
Cは我慢強くそれを待っていてくれる。
看護学校時代の友人が歩いている。
声をかけると、あー良かった、ちょっと乗せてね、と、後ろに乗ってくる。
あれ?車は?
訊くと、学校の手前に置いて来たのだと言う。
ちょっと野暮用で戻って来たのよ。そしたら雨が降って来て、、、ほんと、mちゃんに会えてラッキー!
Cは黙ってわたしを見上げる。
ごめんね、Cちゃん、この人、後ろに乗せて行くよ。
その後もエンスト、キックを繰り返す。
たまらず後方にいた車の運転手がやって来て、スクーターを見る。
良くこんなのに乗ってるな・・という顔をして車に戻る。
友人は、
mちゃん、キック!キック!
と、嬉しそうにしている。
バスがやっと動き出し、窓から何やら落ちて来た。財布らしい。
友人がスクーターから飛び降り、それを拾って届けに走る。
その姿を見ながら、わたしのスクーターに乗るよりも走ってったほうが早いんじゃないか?と、不思議に思う。
そんなことよりもCの様子が気になってたまらない。
ごめん、Cちゃん。
学校に着いたらまず休もうね。
と、しきりに話しかけている。
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