ずーっと気になっていること。
これを「未完了」と言います。
特に無意識で気になっていること、これが、知らぬ間に人生のパフォーマンスをさげています。
私たちは、この未完了をたくさん抱えて生きています。
・子どもの頃、両親が喧嘩ばかりしていて、いつも怖がっていたという思い出。
・親に可愛がられてばかりいる弟への嫉妬や怒りの感情。
・いじめられていた時の悲しい記憶。
その時の気持ちがずーっと今になっても報われていないような状態、これらは自分にとっての未完了です。
これらの未完了は、車で言うところのブレーキとなり、自らが前進していく妨げとなります。
だから、これらの未完了は「完了させる」必要があるんです。
先日のワークショップでのこと。
僕は自分の子育てについて話していました。
「僕は、子ども達には自分でも異常かな、と思うくらい愛情をいっぱいかけて育てているんです。」
といった話をしていたところ、途中で言葉が出なくなり、なんと号泣してしまったんです…
自分でもこの反応には驚きました。
たぶん体感では30秒くらい下を向いたまま、言葉を話せなくなり、涙が溢れてきました。
その場にいたある方が、
「息を大きく吸って、大きく吐いて。」
と言ってくれて、それを5回程繰り返したら、少し落ち着きました。
「お父さん、お母さんにもっと愛されたかったんだね?」
その方が優しく声をかけてくれました。
そしたらまた涙が溢れてきて…
「はい。。。」
となんとか声を絞り出すことができました。
子どもの頃の僕は、
「お父さん、お母さんにもっとかまってほしい!」
こんな思いをずっと持っていたと思います。
そして今自分は、我が子達に自分が望んでいたように、愛情をいっぱいかけて子育てをしているのだと思います。
そんな子どもの頃の気持ちを、なんとか言葉にする機会を得ることができた、このことで、自分の中の「未完了」を1つ完了させることができたかもしれない、そう思えた瞬間でした。
帰りの電車はクタクタになってたけど、なんだかスッキリした感覚もあって…
踏んでたブレーキを少し緩められたような、そんな感覚です。
「自分の人生をもっと軽やかに、シンプルに生きていく。」
そのためにも、未完了を完了する、これは大事なプロセスの一つです。