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posted 2018-08-31 17:26
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
どうしたの君の空 べつに青くなくていいけれど なんだか元気ないよね 君につられて僕の空 寂しい色に包まれちゃって どうしたの聞かせてよ 空は繊細だから すぐに機嫌の色は変わってしまい そして僕と君の空はつながっているから 同じい色になってしまうんだ 話してみれば 落ち着いてゆくんだよ僕らの空 ひとり...
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posted 2018-08-29 03:35
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
どこへ行ったの僕の雲 呼べばいつでも来てくれた 願う気持ちはいつも本気だった 僕はもう大人に成り始めているのか そんな事があるはずがないのに ……僕にある疑いが雲を遠ざける なんとなく理解し始めているんだ 風は知らない知らないと吹いて 夢でも見ていたんじゃない と、砂ぼこりは巻き上がる 自由だったの...
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posted 2018-08-27 14:47
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
松脂を塗るその手は とても繊細に優しく動く 顎に挟み込んだ後のひと呼吸も 演奏のように聴こえる 目の前から奏でられる音 それは何処か遠くから 大事に贈られた品のある高音 響きが身体に浸透してゆけば 連れてゆく遠い処へ いつかの何処かの安らぎへ...
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posted 2018-08-26 14:57
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
サラリーマン、OLの皆さん 行ってらっしゃい わたくしは今日も雨に降られ 雨の音を聞いているテキ屋 三日も雨が続けば なんだか悲しくなって そんな時は綺麗なお姉さんに どうぞこの傘をお使いください、と みっともない恋をしてしまうんだよ 女に惚れる男はそういうもんじゃないか ああ、男はつらいよ...
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posted 2018-08-25 05:53
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
小学生の頃 インスタントラーメンデビュー お湯を沸かし麺を入れ スープを入れるだけの 今では六人家族のコック長 月に一度くらいは野菜いっぱいの インスタントラーメンを夕食にする 今では生麺と区別がつかない 進化したインスタントラーメンもある もちろん俺も進化したぞっ、なんて...
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posted 2018-08-22 14:30
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
千手観音でさえも 止められない湧き出る言葉 独自のセンスで勢いよく 後悔を考えるより はち切れる思いで噴射 足元に溜まった詩は みんなの顔が映り 揺れながら微笑むだろう...
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posted 2018-08-22 04:16
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
頑張れないと社会で生きていくことは難しい 誰かに頼るにしても限度があるし それぞれの生きていく意味もあるから 生きてゆく力はあるのかい 贅沢でなくとも納得のいく考え方をしているのか なるべく自分のできることは小さくても それを頑張らないといけない 頑張れない者に頑張って欲しいと思っている 死にたいと...
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posted 2018-08-20 14:55
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
喜びのない100点 彼はすぐにテストをしまう 答え合わせを聞く必要もなく 窓の外をぼんやり見ている 落ち込みのない0点 俺はすぐにテストをしまう 答え合わせを聞きたくもなく 窓の外をぼんやり見ている そんな俺たちが 友だちだったりするのは 必然なことであった...
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posted 2018-08-19 19:14
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
むかし見ていた青空に 今では蚊が飛んでいる どうやら飛蚊症とかいうやつで 硝子体が濁り見えるらしい はじめの頃はほんとうに 蚊が飛んでいると思い叩こうとした 今ではもう数えきれないほどの 蚊、蚊、蚊、蚊、蚊である 完璧だった青空は 受け入れるべき青空に変り 今日も蚊が飛んでいる...
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posted 2018-08-18 21:48
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
月に一度 とある文学館へ行く 講義室の前を通ると 俳句を楽しむ方が いつも満員御礼なのだ 数人の詩人たちは それを横目に 何を感じているのか 会議室では 将来の詩のためにと イベントを企画 頭を捻りどうにか盛り上げ 俳句を楽しむ方のように 詩でもあの講義室を いつも満員御礼にしてみたい ひとりの詩も...