http://jp.reuters.com/article/domesticJPNews/idJPJAPAN-23262120110920?pageNumber=3&virtualBrandChannel=0&sp=true
より
[千葉 20日 ロイター] 「ドル、ユーロいずれの通貨に対しても為替の円高による利益への影響はほとんど受けない」──。自動車用ゴム・合成樹脂製品を手がける鬼怒川ゴム工業(5196.T: 株価, ニュース, レポート)の関山定男社長は、自社の円高抵抗力に自信を見せる。海外からの資材や設備の調達が奏功しているためだ。
関山社長はロイターとのインタビューで、直近の円高・ウォン安を生かし、韓国の提携先から「ゴムや樹脂などの材料を大量購入する」と語った。
同社はドアの窓枠部分でガラスの振動を吸収したり水密性や気密性を保持したりする部品や、ドアの周辺に装着し車内外を遮断する部品などを手がけている。海外供給分は現地生産を基本としている一方、海外調達の拡大で円高メリットも出始めた。売り上げの約6割を占める最大顧客の日産自動車(7201.T: 株価, ニュース, レポート)に加え、最近では独フォルクスワーゲン(VW)など海外メーカーにも取り引きを広げるなど、今後の業績拡大に市場関係者の期待も高まっている。
同社は12年3月期の通期連結業績見通しを売上高660億円、営業利益77億円と予想。関山社長は、大きな景気減速や品質面の問題が発生しない限りは「強含み」とし、会社側公表の見通しから上振れする可能性を示唆した。主要取引先である日産自が17年3月期までの中期経営計画で世界シェアを8%(11年3月期実績は5.8%)まで高める目標を掲げており、鬼ゴムにとっても大きな追い風になる。
関山社長は16年3月期か17年3月期を最終年度とする中期経営計画をとりまとめて「11月後半にも公表する」と語った。同社が対外的に中計を発表するのは初めて。関山社長は具体的な数値目標は明らかにしなかったが「11年3月期の営業利益率(11.5%)よりも高めていきたい」と述べた。
インタビューの主な内容は以下の通り。
──「超円高」をどのようにみているか。
「円高で完成車メーカーで車両組立の現地化が進んだり、為替の条件がいい地域やサプライヤーから供給を増やしたりすることはあり得るが、製品のコストや品質の競争力があれば、結果として他社に仕事を奪われることはない」
──足元の状況は。
「当社は幸か不幸か海外展開がそれほど上手ではなかった。日本の売上比率が75%程度と比較的高く、これまで為替に大きく振り回されることはなかった。一方、コスト削減のため、他社に半歩先んじて設備や金型、材料は安い国から購入するなど小さいながらも最適調達を進めており、円高メリットを享受できている。欧州にはあまり進出しておらず、ユーロ安のダメージも受けない。当社は為替の急騰によって収益が悪化することはない」
──韓国の自動車ゴム部品メーカーである和承R&Aと業務提携したが、今後のビジョンは。
「今後、世界の完成車メーカーの中で覇者になりそうなのはVWか韓国の現代自動車(005380.KS: 株価, 企業情報, レポート)だが、現代自が販売拡大を狙っている地域は日産自が狙っている地域とほとんど一致している。和承は現代自を主力取引先としており、当社と一緒に日系メーカーと現代自動車を相手にしたビジネスができれば、当社にとっても地域戦略を練る上で重要なパートナーになりうる。また、和承は自動車部品のほかに材料も作っている。今はウォン安でもあるので、同社にゴムや樹脂などの材料を大量発注して供給を受ける。当面、資本参加は考えないが、互いにメリットを出せるところで協業していく」
──世界的に競争激化が予想されるが、鬼怒川ゴムの技術的な強みは。
「例えば窓枠の部品に樹脂の複合材を用いる技術はかなりいいところまでいっている。日系メーカーには採用してもらっているが、世界に1億台もある中、樹脂化していないものが数千万台もある。樹脂技術を旗頭にすれば、VWやフォード、中国の現地メーカーなどにも主導権を持って売り込める」
──日産自が大幅に生産を拡大することで、鬼怒川ゴムの業績拡大につながるとの見方が広がっているが。
「当初、日産自の売り上げは伸ばしながらも、海外メーカーやその他の顧客の売り上げを伸ばし、日産自グループ向けの売上比率を段階的に引き下げるシナリオだった。それによって事業を継続的に成長させようと考えていたが、日産自は予想外のスピードで台数が伸びる中期計画を立てた。ちょっとシナリオを変えて、今は日産向けの比率をほぼ維持しながら、それ以外も伸ばすことにした。例えば日産自向けの売り上げが1.5倍になったら、日産自以外の売り上げも1.5倍にするようなイメージだ」
──12年3月期の通期業績見通しは。
「品質面で問題が発生して大量のクレームが起きたり、大きく景気減速がない限りは強含みだ」
(ロイターニュース 杉山健太郎、編集:北松克朗)
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元気、強気、根拠アリ。
気持ち良いです。
世界の完成車メーカーの中で覇者になりそうなのはVWか韓国の現代自動車
(005380.KS: 株価, 企業情報, レポート)
というのは寂しい話ですが・・・
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