自分の感情を放置しない
Nov
1
童謡『ぞうさん』を作曲した
作曲家の團伊玖磨さんがエッセイのなかで
『自分は工事現場の近くであろうが
踏切の近くであろうが作曲できる』
という内容のことが書いてありました。
さらに
『自分は環境に影響されるようなアマチュアではない』
という言葉が心に残りました。
これを読んだのは
中学生のころでしたが
プロは環境を言い訳にしないものなのだなと思いました。
その後、自分も社会人になって
仕事をするようになってから
どんな環境であっても
成果は出さなければならないと
思っていました。
サラリーマンも
仕事で対価を得ているプロであるからです。
サラリーマンは
なかなか自分で仕事を選ぶことはできませんし
部門や上司も選ぶこともできません。
やる気がおきない
気が進まない
仕事に興味が持てない
人間ですから環境によって
そんな気持ちになることがあります。
ですが、モチベーションが高かろうが低かろうが
対価を得ている以上は
一定の成果を出さなくてはならない。
こんな考え方で仕事をしてきました。
ところがこれを続けていると
心が疲弊するというか
麻痺してくるんですね。
挙句の果てに
自分の身体がコントロールできない
感覚がやってくる。
朝起きると
疲労感が強くて
身体が動かない状態です。
それでも無理に起きて
出社したものの
人の話は耳に入ってこないし
腕がとにかく重くて上がらないしで
会社を抜けて
営業車のなかで横になっていました。
どうも尋常ではないなと思って
病院に行ったところ
「うつ病」と診断されました。
投薬しながら
しばらく休んで
幸いにも寛解したのですが
このときの反省は
感情を放置してはいけない
というものでした。
辛いなら辛い
やる気が起きないなら起きない
悲しいなら悲しい
頭にきたなら頭にきた
その感情を
放置しないことです。
周辺にいるひとに
そういった話をするのは
自分の弱みを見せるようで
嫌だなという気持ちがあったのですが
いったん自分の感情を
切り離すためにも
誰かに言えばよかったなと
いまにして思います。
逆に身近な人だからこそ
話しにくいこともあると思いますが
そういうときは
利害関係のない第三者に
思い切り感情を吐き出すことを
試してみると良いと思います。
これをやることで
自分の感情をいったん切り離して
俯瞰することができます。
そしてそれをどう受け止めるかを
考えることができます。
自分の感情はそのままにしておかないことです。