安価なLANテスターを使ってはならない

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LANケーブルテスターの問い合わせが多い。このテスターはピンキリで、
写真の1500円程度から120万円までの各種色々揃っている。

最も販売されているのは価格の安価な3000円から10000円程度となる。
この価格帯では、DCでの抵抗値、良くてスプリットペアの検出がせいぜいで
ケーブルの伝送性能等は測定できないのだが、問い合わせで最も多いのが
この伝送に関するものである。

「Cat6のケーブルは測れますか」最多の質問である。
都度、説明をするのだが、ここで判明してくる事は、基本電気知識は元より
ケーブルの性能を表す表示等に関しても、ほとんどご存知無いか、間違った
理解をしておられる方が実に多い。
正直な話、これではテスターの使用はおぼつかないのでは
無いかと思うことがしばしばである。

テスターは試験器であり、通常の製品とは異なる。決してフール・プルーフ
では無く、使用法を誤れば破損しするし、第一測定結果に精度が出ない。
ところが最近の問い合わせでは、この辺りが皆目わからず取扱説明書を読んでも
わからないとの話が多い。やむなく説明をすると、それは何故記載しないとか
Webで公開しろとの声まである。

冗談ではない、当該機種固有の部分であるならともかく、テスターの基本に
関するどの機種でも共通であり、LANケーブルの構造を知る者なら説明の必要
すら無い。しかし、それを記載せよと言う。

誤解を恐れずに言わせていただくなら、あまりに甘えではないか。これで
果たして検査とか性能測定が出来るのであろうか。
家庭用のネットワークなら知らず、場合によっては基幹系に使用すべくケーブル
の試験を行うケースもあるだろう。それをお粗末・未熟な知識で「合否」の判定
をするのであろうか。

特に安価にテスターを使用する場合、事前にテスターの動作試験を行わないと
セルフチェックが出来ない。高機能な場合は定期的なキャリブレーションも
必要である。

テスター使用上の最も重要なポイントは上記の2つであって、これが満足に
出来なければ、測定結果の信頼性はない。

安価なテスターは100%中国製、粗製乱造と断言出来るものが殆ど。
日本の市販価格1500円なら、原価はいくらなのか?
当然、耐久性も無く、ちょっとした事で簡単に壊れる、中には初期不良
も少なからず混入している。

このような安価な粗悪品といえるテスターで、基幹業務やネットワークの安全性等
が要求されるLANケーブルの試験が満足に出来ると思っているのであろうか。
そこに考えが及ばないなら、ケーブルテスターなどを使う事は止めたほうがよい。
#network #pc #split #wifi

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