たまたま座れた帰りの電車 ホームボタンに指をのせ 僕だけの指紋に反応 それがなんだか嬉しくて 子どもが頭の上にヤモリをのせ それを笑う仲間の笑顔 土門拳との信頼関係が見える写真 ㅤㅤㅤㅤㅤ……(土門拳/写真家) ああㅤいつもの壁紙だ 仕事を終え 詩を書いている幸せ iPadがあって 僕がいればそれだけでいい これで世界は創れるし どこにも行けるし 時間の旅はできるし 想い出のひとにも会えるし だけど なんだかオルゴールが聴こえてくる 眠りに誘うこの振動はいったい おっと iPadを落としそうになる だめだ僕は詩が書きたいのに おっとと また落としそうになる おっとと おっと おっ くう……