君にアルペジオを
Sep
8
丁寧にアルペジオで奏でる
僕のつくる景色は
どこまで描けるのだろうか
君の疲れた心に沁みるように
弦を弾いて
蔑ろな甘えは僕の罪
すれ違いの心
君に寂しさがおし寄せた
これではいけない
想い出の栞をつまみ
だいじなページを開いてみる
夢で輝く僕を見つめる君の瞳
ふたりの原点は前しか見えてなかった
君を包み
離さない約束
僕は、きっと
という言葉で遠ざけていった
日々の暮らしになんか
負けないはずだった
背をまるめ寂しさと疲れで震え
君の頑なが崩れかけ
こんなに悲しませてしまったんだね
今、僕が雨になって
君に優しく沁みていかなくちゃ
弦を弾く指は
安心させるように靡かせ
大好きな君へ
アルペジオの景色を奏でて
その涙を拭おう