インナーチャイルド
Oct
1
おばあちゃん子はダメなのよ
小学校の先生はとても残酷に
私を暗いところに追いやった
クラスメイトも私を避けはじめ
悔し涙で家に帰れば
我慢しなさい
と
仕事に疲れた母が言う
祖母は
そんな理不尽な
と
学校へ向かおうとする
それを止める母
父の存在を知らぬ私
自分の感情を抑え込もうとする毎日
祖母だけが私の救いだった
一番辛い時に
母から自分を守ってもらえなかった悲しみは
色褪せやしなかった
時は流れ
私も大人となり
母親になっても
心の傷は消えはしなかった
どうして
私をあの時
助けてくれなかったの
初めて母に問う
母は言葉を失い
なんてことを言い出すの
そんな表情をしては
私の求めている言葉は聞けない
ごめんなさい
その一言で何もかも許せるのに
なぜ
私に寄り添ってくれないのだろう
母だから心から愛したいのに
癒えない心の傷
そこに
そっと手を添える母を
私は待ち続けている