誘われ ガードを潜り かるい上り坂には憩いの香り 疑ってみようか 委ねてみようか 一杯のコーヒーに お客へ預言のサービス スマートフォンの音声アプリ 録音のスイッチをオン 預言者はスマートフォンを片手に語りだす このカフェでは神からのお告げを 反芻することができる 疑いの欠片 コーヒーに入れたつもりが もうすでに預言者の旋律が風景となり その道を私は歩いている 貴方は今の長く続けてきた行いを 完全にやり遂げてはいませんが 他なる場所へ出向き新たな開拓すべき行いにも 力を発揮する時だと主は申されています 預言者は言葉のパズルを広げ 私は想像のピースをはめ込む 都合の良い発想を色合いとして染める 仕事とは別の他なる場所 私が表現者として描くことを指しているのか 詩の世界に躊躇なく没頭して良いということだろうか その先へ 手のひらで促し預言者は導く 錆びかけた鍵穴に未知への光を差し込み ドアの向こうに見える新たなる世界を想像して 後味の良いコーヒー 香りに促され進める気がして