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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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  • 部屋割

部屋割

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この家は家族の数と
部屋の数が等しくない
もちろん部屋の方が足りていない
子どもたちに個室を与えると
親の部屋はどこにあるんだ
なんてことになる

お金があれば解決する問題だか
現代を生きていくには
なかなか貯金すらできないのだから
どうにか部屋割をしなければ

ここ数ヶ月
家族間で自分の部屋争奪戦が始まっていた

ネットの環境
エアコンのある部屋ない部屋
広いだの狭いだの
誰の隣はうるさいとか

家族間で溜まっているストレスが
ぶつかり合っては熱烈な感じになってくる
毎日のように顔を合わせていても
普段は言いたいことを遠慮していることがわかる
しかし、討論しなくては家族でもわからない
やる時はとことんやり合った方が良い

けっきょく生活をする場なのだから
話が進まないと住みづらくなる
少しずつ知恵を絞り始め
譲り合いや妥協をしながら
部屋の割り当てが決まってくる

これも子どもらが自立して出てしまえば
このイベントも発生しないのだから
途中から楽しんでしまおう
そんな余裕が出てきた

基本的に私はiPadで詩を書き
布団が敷けて寝れるとこがあれば良いし
なんて扱いやすいオヤジなんだと
自分で思ったりして

やっと部屋割が決まり
タンスや机などの大きなものを運び
その他の荷物は各自でまとめ移動し始める

娘の部屋にお邪魔していた私はロフトに移動
荷物を整理していると

おとうさん
いつもありがとう

おとうさん
たんじょう日おめでとう

カードや写真が出てくる
子どもからもらったものだ
こんな頃もあったよな
我が家にも歴史があることに
ほっこりとしながら
それらを封筒に入れ記念品と書いた

あと何年だろう
こうやって賑やかに過ごせる日々は

親は親として
子どもは子どもとして

家族の時間は過ぎて行く
いつの日か子どもらが今度は親となり
新たな家族として営むことだろう

家族は小さな社会であるけど
それぞれが成長する場所であり
役割を全うしながら
育む時間の大事さを知る場所なのだろう

繋いで行く未来に
微笑みながら荷物を運びだし……

#詩

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