交じり合わない視線は 立っている場所を教える 通り過ぎる風は破顔を見せ 冷やしてゆくこの身体 着込んでいても 外気は弱気にさせる 寒さに身震いをすれば 孤独な人間が温もりを夢みて 寂しがりやの自由は不安定 やはりこの列に並ぶ ホームに連なる戦士たち 踠く心拍を熱に変えながら 白い息の狼煙を上げる 背を押され乗り込む電車 殺気はガラスの結露となり 舌打ちが聞こえれば 我が身はなお冷え込むが それでも今日の戦いが始まる