MRIの筒 未来のJアラートと 過去の空襲警報が鳴り響く それでも俺は疲れているから 横になっては眠りの戦場に 言葉が錯綜し 乗っ取られてゆく詩集 改ざんされた作品からは 悲鳴が上がりみんなは逃げだす 待ってくれ そいつは俺ではない たいして積み上げてものなど ないと思っていたが 失ってみれば その穴の大きさに驚く 今は動いては駄目だ 俺の歪みが写ってしまう 正確な病巣を撃ち落とすために 心を殺すんだ 「お疲れ様でした ゆっくりと降りてください」 現実の声に背中は 世界を濡らすように冷たかった