夜の第二公園
Sep
23
僕の僕を振り落とし
滑り台は腰を持ち上げて
遊園地への旅に出発したのさ
棒倒しの棒が見つからず
仕方なく僕が棒になっちゃった
削られる足元からは
隠したはずのテストが現れる
「なにもない世界ってどんな感じですか
夜に聴いてもいいですか」
鉄棒は丸く輪になっては
手招きして軽くステップをして溶けた
ジャングルジムはひっくり返り
クルクル回れば潜って消えた
砂場はさよならも言わずに
風に紛れて誰かになっちゃった
遊具のない公園には
落書きされた上履きが一足
「なにもない世界ってどんな感じですか
そこは僕の行くところですか 」