電車が発車する直前 非常停止ボタンが押され 車内にため息が充満し 早朝の象りを眺めいる ドアに荷物が挟まり 四分の遅れに苛ついては 妙に躓きを恐れている ふと想い出す子どもの頃 電車のドアに腕が挟まったまま 発車したことがあった 三人程のオジサン達が 私を引っ張り 助けてくれたことを あの頃は時間の感覚も 緩い感じだったから その当時のオジサン達なら 電車が四分遅れたとしても 何でもないことで 腕が挟まったままの発車に 苛ついていただろう 時代は変わり危険回避が ある程度出来るようになったが 数分にも急かされる現在 大事なことを忘れながら ため息をつき そして想い出した月曜の早朝