何処の海だろう 私は浮き輪に乗り寝ていたようだ 水平線の上には街が見えて 人気のない淀みがあった 両手で漕ぎはじめ 危険な海から上がらなければ 海は昔から怖いイメージがある 地に足が着かない処は苦手だ もちろん空も怖い 自分が飛行機に乗れば堕ちる 必ず、間違いなくそうなって…… 街を彷徨った 木造の古びた学校があって 私はトイレを借りることにした 驚くことにひとがいた 金髪の男たちが用をすませていた しかし、床は汚く其処には辿り着かない 履き物を探すために 長い廊下を歩いてみたが 上履きもスリッパも見当たらない あきらめ学校を出た そして、少し時間の記憶が消えていた 何故か私は高層ビルに囲まれた湖で また浮き輪にのり浮かぶ ああ、もうここで 用を足すことにしよう 誰かに迷惑を掛ける訳でない さあ、スキッとして 夢の続きを見なくては えっ、夢の…… 此処でしてはいけない 現実の海に浮かぶことになって……