ひとの作品を読み 連詩を最近、楽しんでいる私 ああ、相手の方はこれを拝読されることはないだろうな と、いうことで無題の詩を 挟み込まれた老犬には 過去はあるが未来はない 此処にお前の幸せはあるのか 暫し解放されるのは お前か俺か 海岸線の微かな弧を得た一本 身が縒れ続く蛇行の旋律 此処にお前の幸せはあるのか 空を見上げている老犬 老犬が嘆き吠える気がして 動転し写真集を閉じた その音は図書館に響き俺を刺した