街で女性とすれ違った時 ほのかに香る記憶の匂いを 嗅ぐことがある 顔も覚えていない 声も覚えていない わかっているのは私が幼稚園児の時 毎日のように感じでいただろう いい匂いってことだけ 先生を好きなイメージが この匂いと結びつき心地よくなる 何という香水なのかも知らない 知らない方がいいのかもしれない 好きな女性に使って欲しくなり わがままを言いそうだから そんなことを言う男にもなりたくない しかしこの先 何処かで自分と関わる女性が この香水をつけていたとしたら 香りの記憶と誘惑に手招きされ それだけで溺れてしまうかもしれない