朝十時 陽はとても柔らかく 冷たい匂いが 僕の中に入ってくる 平日の汚れた 気持ちを洗うように 澄んでゆくこころ 家族も詩も自分も 遠く離れ空に吸い込まれ 生きている身体だけが ここに突っ立って 複雑がぼろぼろと 落ちてしまえば あとはもう消える夢 何もない時間 何もない世界へ