壊れた腕時計をポケットに入れ 頬のアザが歪んだ微笑みの意味は 居場所の見つからないあきらめ 初めて知った生きている意味の曖昧 インチキ夜空の向こう側を見つめようとして それでも空き缶の転がる夜の街で やっと出会った同じ匂いの君 交わす言葉は傷口の痛みを分け合う 恋にはほど遠いふたりが愛に触れる 日は明けてしまう複雑に狼狽え 苛立を目覚めさせながら光りに埋もれ 背を合わせふたりの距離は離れて 理屈を語る世間を説得できるのか ポケットから取り出した腕時計 草臥れ動こうとはしない自分のようで また君を求めてしまうのだろう