風の指が頬を撫で 流れる行き先は懐へ向かう 静かな夢の中は香りで満たされ 忘れよう涙が顎を歩む 帰る今の私が立つ此処 彼処ではなくやはり此処だった 土に染み込む情け玉は 拡がらずに慰めを知っている 遠くから焼け延びた斜めに 私も包まれる寄り添いの優しさ 我儘に振る舞ってしまった愚蒙を 紅く染まる感情に変えて