十八に家を出た 茶色いアパートには箪笥すらなく 布団と冷蔵庫くらいしかなかった 一度、母が来た 四畳半の真ん中にちょこんと座り とても寂しそうな背中が語っていた こんな侘しい暮らしをして、と 今でもあの時の母を想い出すと胸が痛くなる