ジリジリと刺す太陽光 日陰で水を喉に流し込めば 開放感を与えてきた夏は 危険なだけの夏を照らしている 道路工事の作業員 人はこんなに強いものなのか ヘルメットに厚手の作業着を纏い 焼けた顔の逞しい眼差し 振動で身を揺らされている 私がどれだけ ひ弱な肉体と精神なのか 思い知らされる存在価値の怪しさ 私には抗う気力を失えば 句点がこちらに転がってくる なんとか飛び上がり回避しながら まだ終われない言葉を求める 冷房の効いた場所へと心は急ぎ 生きた心地を得れば 熱くなった身体とタブレットは 平熱を取り戻し始める いつもの具現される私の作業は 言葉を垂らし 危険な夏を遮断する