Search Bloguru posts

詩は元気です ☆ 齋藤純二

https://en.bloguru.com/shoboter99

freespace

⚪︎ X (旧Twitter) 齋藤純二
https://mobile.twitter.com/@shoboter123

⚪︎リンク 🔰初心者向け詩の掲示板
https://www3.rocketbbs.com/13/bbs.cgi?id=mydear

⚪︎リンクㅤネット詩誌『MY DEAR』
http://www.poem-mydear.com/

⚪︎MY DEAR 詩の仲間たちツイッター
https://mobile.twitter.com/mydear2000s

“ # ” のついたタイトルはツイッター詩(140文字以内)

会 話

thread
手術後の組織検査で良性だったと
退院した彼は言っていた
十四キロも痩せた身体には
過酷な病院生活が刻まれていた
 
久しぶりに話す彼は
以前と変わらない口調だったが
無理に平静を装った感じは
繕った言葉に聞こえた
 

その話の流れに乗るしかなかった
彼の世界を壊したくなかったし
きっと疑い深い私が勝手に
思い込んでいるだけなんだ、と
だから私は言った
お互い長生きしましょうよ、と
 

だか彼は再入院をしていた
生きたかったんだ
抗がん剤治療をしていると家族から聞く
彼なりの考え、思いがあっての先日の会話
私は心の中でどうか、と願っていた
 

そして訃報が届く
一瞬、時間が止まると
彼の笑顔ばかりが浮かんでくる分
悲しみと悔しさが襲ってきた
 

病院では苦痛を
取り除いてもらえたのだろうか
最期は家族に囲まれただろうか
 

お別れ会
彼に幸せだったよね、と
話そうと決めていたが
出棺の前に彼の闘い抜いた顔を見て
がんばり過ぎだよ、と
私は泣き崩れてしまった
 

それでも
数日前は会話に笑顔があったと
家族から話が聞けた
 

悔しさの中で折り合いを探しつつ
棺を支え持つ悲しさに
ゆっくり休んでください、と
話の続きを始めて
 
 
#詩

People Who Wowed This Post

  • If you are a bloguru member, please login.
    Login
  • If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
    Request Account
Happy
Sad
Surprise