本、腕時計、携帯電話
Oct
15
佐藤正午という作家が某サイトで紹介されていた。わたしは彼の名前も作品も直木賞受賞作家だということも知らなかった。そこで紹介されていたのは直木賞を受賞した作品ではなく、その前に出版された小説だった。「鳩の撃退法」というタイトルだ。なんだい、もう!タイトルからくすぐられるじゃないか。早速、娘への「日本から持ってきて欲しいものリスト」に書いておく。できればBook Offで買ってきてくれると嬉しい。それから文庫サイズだと尚、嬉しい。
(直木賞受賞作のタイトルは「月の満ち欠け」、これまた思いっきり胸にずん!と来た。こちらは来夏まで待つ予定。)
でも、その前にずっと先延ばしにしてきた又吉直樹の東京百景を読まなくては、、、、!(こちらは芥川賞受賞作家)
・・・
夫と外食。ブランチのbuffetへ。
店内のあちこちに設置されたビッグスクリーンTVを何気なく見ていたら、Burger KingのCMが流れた。と、いきなり随分昔の、まだわたしたち夫婦がデート時代のことを思い出した。当時わたしはBurger Kingの存在さえ知らなかった。夫に言われるままオーダーしたのがWhopper Jr.だった。夫がわざと小さめのバーガーを教えてくれたにも関わらず、全部食べきれなかったのを覚えている。
あの頃は夫に会うために色々と苦労したよなぁ・・・連絡がつかなくて、待ち合わせの場所で何時間も待ったことがあったっけ。
なーんてことを思い出し、笑ってしまった。夫はそんなわたしを見て、なんなんだ、と言うので、かいつまんで話したのだが、考えてみれば今の時代は待ち合わせで会えなくて、なんてこと、ないよね〜と、しみじみ。大体に、携帯でちょちょちょっとリアルタイムで連絡できるのだから、「待つ」なんてこと自体がもうないのかもしれないよ???えええええ???そうかな????
大昔、夫とも知り合うもっと前の話だ。
渋谷の駅で友人と待ち合わせをした。何口か忘れてしまったが、とにかく駅の改札口で、ということになった。わたしは女友達Fと一緒に改札口でRの来るのを待った。が、Rは時間になれど姿を現さず、待てど暮らせど、やって来ない。どうする?でも、ここで待ってないと、ここから動くと余計に会えないよね?そんな会話を幾度か交わした後、確かFの方がちょっと周辺を歩いて探すことになったのだと思う。そうして、何分か後に、とうとうわたしたち3人は落ち合うことに成功した。最初の待ち合わせ時間からは悠に30分は過ぎていたと思う。なんともお恥ずかしい話だが、Rは地下の改札口にいたらしい。東京育ちではないわたしたちの、素晴らしき純朴なセンスたるや!!
その話を夫にしながら、「思うに、今の若い子達にこんな話をしても通じないかもしれないね」と、笑い合った。携帯電話は今では特別なものでもなんでもなく、いわばふた昔くらい前の「腕時計」?わたしの時代では、ある程度の年齢になったら皆が欲しがる、大人への階段の一歩だった腕時計。しかし、わたしたちは腕時計がなくたって生きていけたと思うが、携帯がないと生きていけない、ってくらいの不便さを、今の人たちは感じている。かもね。
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