内倉憲一 ニュースレター Vol. 181 Google ランキングを考える前に
May
18
Google ランキングを考える前に
昔も今もそうですが、SPAM メールには、「あなたのサイトのGoogle ランキングを上げます」というものが多いです。Google のランキングが上がればより多くの人がサイトに集まり、そこから集客ができるということです。リアルの世界で言うなら、誰も来ない街外れにお店を持つのではなく、人が多い商店街にお店を出せば売上が上がるという考え方です。では、インターネットの世界でランキングが上がる事自体が実際のビジネスに繋がるという考え方は正しいのでしょうか。
人を集めるということとGoogle のランキングは正比例するのでしょうか。また、ランキングが上がることで顧客が増えるのでしょうか。Google 利用者の何% が実際にあなたのビジネスに興味がある人なのでしょうか。アメリカや日本にある企業がその他の国からの訪問者を集めて意味があるのでしょうか。さらには特定の地域に対してプロモーションをしたとして、その中で実際にあなたのサービスを必要とする人を集めることができるのでしょうか。
ランキングを考える前に、サイト自体の作りを工夫すべきだと私は思っています。偶然あなたのサイトを訪れた人が、何を提供している会社なのか分からなければ意味がありません。特にテレビやラジオのような動画や音声がないサイトでは、文字を読まなければいけません。サイトを見てひと目で自分に必要かどうかを判断できないようでは、お客様は中身は読んでくれません。
ユーザーがサイトを訪れたとき、最初のページだけを見て「離脱」してしまうことを専門用語ではバウンスと言います。ランキングを上げることで多くの人が集まっても、バウンスが多いと意味がありません。従って、ランキングを考える前に、サイトを分かり易くする必要があります。また、情報量が多いと興味を持ってくれるお客様が多いだろうと考えるのは間違っています。サイトに来た人が短時間で容易に理解できるように設計しなければGoogle ランキングの向上は全く無意味なのです。特にスマートフォンでサイトを見る場合が多い今、長い文章は禁物です。
下記に紹介するサイトでは、最初に表示されるページで目的に合わせて3つのオプションが提示されるように設計されています。ランキング以外にこのような工夫が必要だと思います。
日本語 : https://www.c-sagaseru.com/
英語 : https://www.loudnerds.com/
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内倉憲一(うちくらけんいち)
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米国で最初のコロナウイルス感染者が発見された2020年1月20日からの経過日数。