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posted 2017-09-30 06:09
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
気にしない気にしないよ だって俺は天才詩人だし いつも盛り上がっていて ひとの批評はそれなりに ごちそうさますれば良い 別に頼んでいないからね 陰陽とも楽しまなくちゃ 天才でなければいけない 努力家じゃ駄目なんだよ 苦労なんて滲み出したら めちゃダサいじゃないか やっぱり楽しまなくちゃ 思い込み大事...
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posted 2017-09-28 17:47
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
どうしたんだ弱気の風に吹かれ 抑えていた大人が効かず 小さく萎んだカラダを隠す 私は甲羅の中 どうしたんだ弱気の風に吹かれ ビルの谷間に挟まれて 甲羅の中で刺す秒針 カチカチと時間は急かすけれども まだ首を出せずに慄いて どうしたんだ弱気の風に……...
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posted 2017-09-27 14:40
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
冷え込み始めた身体に目を覚まし 包まる毛布の温い向こう側 雨がひとりを響かせて ここにいることを知らせる どこにいるのかもわからない日々に ぽつりぽつりと落ちてきて 時計の針はまだ早いことを伝え この猶予に浸透してゆく 急がなくてもよい時を刻みながら ぽつりぽつりと落ちてきて...
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posted 2017-09-26 05:14
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
住んだこともない家が 懐かしく見えているデジャヴ ふと帰りたくなる 知らぬ街の知らぬ自分が 主人公のようにはしゃいで ただいま 僕はかえってきました...
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posted 2017-09-25 01:56
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
公園で匍匐前進しながら 口を伸ばし草に喰いつき 怪しい乾きが裸にさせ 香りに削られてゆくカラダ 連なる360度のエゲツない ドロドロしている私は何者か クルクル回る赤い雲 膝に滲みた冷たい青空 痙攣は何処までも夢みる 可能性のひと欠片をフラットさせ グロテスクな骨を地に刺して 右に私は何者か、左に私...
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posted 2017-09-25 00:20
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
重なる想いと付け足される想い 贈られてきた詩集のページをめくる 有難いことに詩集を頂くことが多くなり 多角視野による詩人の凝縮されたエネルギーを 自分なりに解凍する楽しみを覚えた しかし詩を書くことと同じように 読み砕いていくという自分のセンスが問われる 自由というのは楽しみにいつも厳しさが伴う ま...
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posted 2017-09-24 16:13
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
用事を済ませ小江戸の川越へ...
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posted 2017-09-23 06:37
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
夜のブランコが飛んで行く 僕の僕を振り落とし 滑り台は腰を持ち上げて 遊園地への旅に出発したのさ 棒倒しの棒が見つからず 仕方なく僕が棒になっちゃった 削られる足元からは 隠したはずのテストが現れる 「なにもない世界ってどんな感じですか 夜に聴いてもいいですか」 鉄棒は丸く輪になっては 手招きして軽...
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posted 2017-09-20 14:41
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕はホットの缶コーヒーを探している まだ自動販売機にはないが もしかしたらあるかもしれないと 襟足からスッと入る冷たさ 探してしまうのは季節のいたずら まだ探しているのは僕の余裕のなさ 今日も行く何処へ行く仕事に行く 課せられた作業へ重たき足で突っ込んで行く...
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posted 2017-09-18 18:08
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
みんな、向かっている コーヒーを啜り 数分後には私もそちらへ ふと、何のために働いているのだろう 乾いた空気に香りだけが流れている チラッと視線が合う見知らぬひとに 無言の催促を感じて ドアを押せば 疑問は香ばしき哲学の風 根源を覗かされても乗り切れない 乗ってしまったら踵を返してしまう 上手くいく...