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posted 2008-04-14 05:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書には語呂合わせでしょうか、『マリオネット症候群』と『クラリネット症候群』の2編が納められており、後者は本文庫書き下ろし作品です。 『マリオネット症候群』は、ふと目を覚ますと自分の体が他人に占拠されている場面から物語が始まります。 人格転移の設定は、<北村薫>の『スキップ』や<東野圭吾>の『秘密』...
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posted 2008-04-11 05:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
医師として30代から鬱病に苦しみ、老父の介護に疲れ、何度かの自殺願望を乗り越えてきた著者ですが、あいかわらず研ぎ澄まされた文章が一人称の「僕」や「わたし」がないままに書かれた8つの短篇が納められています。 表題作にもなっている『こぶしの上のダルマ』は冒頭の1章ですが、著者が13歳まで暮らした生家に一...
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posted 2008-03-28 17:56
徒然なるままに・・・
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Lupin
恥ずかしながら全く知りませんでした。 聞くと美術系の人なら必ず見てるとの事。 今日、事務所の人が見せてくれました。 知り合いに子供が生まれたらしく、出産祝いにとプレゼントするらしいです。 表紙から見入ってしまい、惹きつけられてしまいました。...
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posted 2008-03-20 05:30
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
年に一度開かれる元帝都大アメリカンフットボールの飲み会に参加していた<西脇哲郎>は、その飲み会のあとで、<日浦美月>と十年ぶりに再会します。<美月>は、<西脇>の妻<理沙子>と一緒の帝都大アメリカンフットボール部の女子マネジャーでした。<美月>は理沙子の親友でもありました。 <哲郎>は、<美月>を自...
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posted 2008-03-17 06:47
【受験情報・学校情報・教育情報】
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「めんどうみ合格主義」
今日は彼岸の入りでした。 昔から言い伝わる通りに春を感じさせる陽気になりました。 別れと出会いが混在する3月、4月。 早いところでは、もう卒業式があったようです。 人との結びつきはとても不思議なものです。 そんなつもりはなくても行き違いがあったり、 思わぬ言葉で深く理解し合ったりと。 それでも常に心...
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posted 2008-03-14 05:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
前作 『φ(ファイ)は崩れたね』 に次ぐ<Gシリーズ>の第2作目です。 25歳のフリーター<早川聡史>が、自宅マンションから飛び降り自殺、額には「Θ」のマークが口紅で書かれていました。 相次ぐように23歳の看護師<木村ちあき>、現場監督の<高島健之>が飛び降り自殺でなくなりますが、いずれも体のどこか...
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posted 2008-03-10 05:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
父親の残した山奥のホテルで、沢渡三姉妹が毎年秋に豪華なパーティーを開催、関係者が一堂に集まります。 参加者は長女<伊茅子>の甥<隆介>の嫁<桃子>とその弟<時光>、次女<丹伽子>の娘で舞台女優の<瑞穂>とそのマネージャー<早紀>などで、華やかながらなにかと問題のある人物たちです。 全六章から成り立っ...
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posted 2008-03-04 04:32
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書には7つの短篇が納められており、タイトルの『懐郷』は、ノスタルジーを感じさせる言葉ですが、時代に翻弄されながらも、力強く生き抜いている7人の女性たちの人世が反映されています。 各短篇の背景は1960年代、昭和30年代後半を背景に、東京オリンピックを迎えるべく日本全体が右肩上がりの世相の中で、東北...
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posted 2008-03-02 04:32
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
16の章からなる料理のエッセイ集ですが、みずからの料理を通して「料理は暴力である」といわしめ、あくなき探究と好奇心と、どうしようもない飢餓心でもって書かれているのに、驚かされます。 単行本としての刊行は1992年(講談社文庫)ですが、料理全般の知識と 歴史を知る上では何の弊害も感じませんでした。 著...
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posted 2008-02-27 04:32
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
結婚を決めた<工藤泉>は結婚相手のかたわらで昔の恋人のことを思い出し回想していた。高校卒業式の日、演劇部顧問の<葉山貴司>先生とのある出来事が起きて以来、<泉>の気持ちはずっと同じ場所にあった。大学二年生の春、泉は母校の演劇部の練習にOBとして参加することになり、<葉山>先生と久々に再会する。 高校...