想起されない詩
Feb
10
自分の詩を暗記しているのだろうか
思い浮かべてもひとつの作品すら
完全に暗唱できないことに気づく
これで作品と言えるのだろうか
自由過ぎるのではないか
そんな呑気さでよいのか
詩をインターネットという世界で
発信し始めて数年
自分の詩がたぶん読まれいるだろうに
書くだけが楽しみのようで
良いのだろうか
図書館で本を一冊手にする
日本で一番に売れている詩人の
対話集を読み出した
その詩人の作品は読んだことはないが
名前は知っている
そして売れているひとだから
安易な私には説得力がついてくる
あれれっ
私と同じことを言っている
頂点と底面のある三角錐は
倒れて高さが関係なくなっている
自分の書いた作品には
興味のない共通がそこにはある
では何に興味があるのだろう
……吐き出した作品は枯れて
吐き出そう作品は青々と輝かせたい
そのような心情を得ることのように思えてきた
これは失礼な話だろうか