さてさて、日曜日にはとある場所で詩をひとつ朗読することになっている。ネット詩誌MY DEARの大先輩からアドバイスを頂き、丁寧に背中を押されたので楽しみたい。自分なりに淡々と伝わるように読んでみよう。カラオケのように上手く歌おうと思ってしまったら、あれれっ、ということになのでそこは気をつけなければ。「でしゃばらないように、はしゃがらないように…」と河島英五の歌のように自然で。 初めまして齋藤純二と申します。こちらで詩を通し、皆さんとコミュニケーションを楽しめたらと思っております。何卒、宜しくお願い致します。 桜色の恋文 2030年4月 国から一通の恋文 まさか老体の私にこれが来るとは 子どもの頃 叔父の洗脳されていた話を思い出す 命を捧げることに疑問など持たなかったという 自分も国のためにバンザイと突っ込んでゆく そんな歴史を繰り返す時が来た 何てことだ 今まで社会のために骨身を削り ヨタヨタになるまで働き 家族の幸せを信じて 闘ってきたんだ そんな私にも あなたを愛しています だからもっとお国を愛しなさい 弛まない志しで弾丸になりなさい と 明日 軍隊が迎えに来る 衝撃は 恐怖に変換され 膨張し続け ことの次第を把握すれば バンッ 音を立て現れしは 怒りだ 政治に無関心だった自分への 怒りだ 手遅れの怒りだ 今まで何を勉強してきたのだろう 何のために生きてきたのだろう なぜ流されてしまったのだろう Love and Peace この国は夢の島だったのか 悲しい歴史を乗り越え 辿り着く筈だったのに 弾丸になることで 見知らぬ国のひとを苦しめ 私は何処へ行ってしまうのだろう 愚かに繰り返す殺人兵器の一部になり 桜散ることを勇敢だと讃える この国 いや違う この国の本音は 桜色の恋文に花びらを散りばめて 歴史を繰り返し遊びたいだけなんだ 今 すべての心を失う 此れ無情 明日 軍隊が迎えに来る 桜咲く頃 桜の木は一本も無い /ありがとうございました/