月の詩人たち
Mar
27
上弦の月を指さしながら
何人もの詩人が
幻想の夜空にいるのだろう
生活の糧になる訳でもなく
ただ価値観はよく解っていて
月の色を想像せずにはいられない
声を出して笑う楽しみではないが
充実を得る静かな楽しみはある
向き合ってもいないのに
視線を感じてしまう精神から
綺麗なモノが通り過ぎたり
汚いモノが溢れ出したり
迂回路の途中に時計をぶら下げ
歪んだ時間は芸術的な飛び方をする
僕らは蒼き魅惑の中
彷徨える充実の羽をひろげ
何処までも月へ向かう