『世界はもっと美しくなる』を読んで
Apr
21
詩の棚に新しい本が置いてある。
『世界はもっと美しくなる』
詩:受刑者、編:寮千子 (出版社:ロクソン社)という本だ。
奈良少年刑務所詩集の第二弾。
まだ発行されて半年の詩集を手にとる。
前作より纏まった作品が多く、
詩人が書く詩より数段に詩であったりする。
(前作も素晴らしい)
読んでいて時間を止めてくれる作品ばかり、
グッと惹きつける素晴らしい詩集であった。
すべて受刑者が書いた作品集となっている。
やはり著作権があるために
作品をブログには載せられない。
詩集はインターネットなどで、
全て無料で拝読できるようになれば、
素敵だなと常々思うのです。
すると詩人が詩を書き収入もなくなるが、
それで良いのではないだろうか。
詩はすべてボランティア。
紙媒体は読みやすくカタチへの想い入りがあるが……
(インターネットを使わないひともいるよな……)
って、いうか自腹を切って
私家本を出される方も多いが、
それはそれで凄い意気込みを感じ、
尊敬に値するものではある。
かなり脱線してしまったが、
こちらの本はこれこそザ・詩ってことだ。
とても心を揺さぶる詩集であった。
個人的に好きな作品は「涙」。
34ページ。
頑固で仕事一本の父で、
息子の名前さえ呼ばない親。
しかし、その父親が警察に
「こどもを漢字ひとつであらわすとなんですか」
と問われ、「宝」と書いたそうだ。
このストーリーに含んだ親子の繫がりにハッとした。
よしっ、もう一度読んでみようかな。。。