げんこつが落ちる ピンタが飛ぶ 蝉になりミーンミーンと鳴き 校庭を十周はしる 廊下に立つ 馬鹿だと罵られる これが学校では日常の 先生の体罰や習慣だった その当時の親は 平気で殴って指導してくれ というのが当たり前 私たちも当たり前だと思っていた まだ軍歌を聴きながら 学校へ行っているのか、のように 中学生になると気がつく これは絶対におかしい、と だが大人に訴えても跳ね返される 私たちは荒れた、底知れず荒れた 校舎の窓はすべて割れ バイクで校庭を走る パトカーが毎日、学校に止まる 先生が叩かれる 暴力行為で連れていかれた者もいた 良い想い出を探っても まったく浮かび上がって来ない 失われた時間 当時の学校から学んだことは 強引に正そうとして誤ちを犯してはいけない それだけだった