ふと、思う時がある なぜ詩を書いているのだろう とくに詩でなければいけない そんなわけでもなく 今はなんとなく詩を書いていたい 難しいことでもないみたいだ でも、なんとなく書いている詩も 四十年近くなるのだから 私との相性は悪くないようだ 中学生の頃にグループノートがあり 順番で自由に書いて みんなが回し読みをするという 先生の発案でそんなことをしていた 私はその時に知った 自分が書くことが好きだということ ひとが二、三行を書くのに対し 二ページはいつもダラダラと書いていた そこにあるのは100%の サービス精神であった 自分の失敗談やギャグや素っ頓狂な話し そしてもうひとりの自分 学校や社会への疑問、自己否定に自惚れ そんなものを自分のノートに書いていた 書くことが好きだったのか 考えることが好きだったのか 心のバランスをとっていたのだろうか 今もなにも変わってはいない サービス精神と言いたいことがあり どこかで自分を肯定して欲しいなんて 小さい私は書き続けているのかもしれない