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翻訳・広告代理店Ru Communications LLC便り

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ハロウィンは素通りかな…

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近所の大型店はもうクリスマスモ... 近所の大型店はもうクリスマスモード。


ハロウィン前のこの時期、例年ならどの大型店にも大袋菓子の特設コーナーが設けられ、にぎわっているものですが、今年はさすがに小さな棚がレジ前に置かれた程度。売り場はコロナ禍の今をよく表していますネ…。

しかーも、店内には既にクリスマスグッズコーナーが登場していました。

「ああ、今年はもう終わるのか」―――「こんな一年(涙)」。そう思うと華やかな売り場に居ながらにしてワタシは突然骸骨に変身。荒野に佇み、暴風に吹かれてしまいました(←余計な想像力)。

そんな自分に、「大丈夫、大丈夫、今年だけだよ!」といつもの確証が微妙な励まし言葉をかけ、ようやく骸骨から人間に戻りました。

物事は必ず2つの面があると常に自分自身に言っているのに、”瞬間骸骨”になる自分は修業が足りないですね。コロナでのおかげで、思いもよらなかった体験ができているのも事実です。そこに注目していこう~。



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韓国の銭湯:見知らぬ人と…

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ソウルにて、専門学校の講師時代... ソウルにて、専門学校の講師時代。学校のロビーで撮った一枚です。



なんだか芋づる式に色々思い出して、韓国のことばかり書いていますね^^。

前回、「銭湯で背中を洗ってもらいながら」と書きましたが、私は留学時代、町の小さな銭湯によく行っていました。下宿にもシャワールームはあったんですけど、大きなお風呂にのんびりと浸かるのが好きでして。

今ではどうか分かりません、でも90年代当時は銭湯に行くと、必ず隣に座った見知らぬ人に背中を洗ってくれと頼まれたものです。そして洗い終わったら、今度は頼みもしないのに私の背中を洗ってくれます。最初はびっくりしましたが、人に背中を洗ってもらうのって、なんだか癒されますネ。私も一生懸命、工夫しながら知らない人の背中を洗いました。

韓国の銭湯に通う日本人なら誰でも気付くことですが、韓国の人は垢すりのタオルを持参して、延々と、とにかく延々と体中をこすり続けています。私が体を洗って湯に浸かって、外に出ても、まだ私が体を洗う前から垢すりをやっていた人が、細部をこすり続けています。

ちなみにサウナ室は、牛乳やらキュウリやら、パックによさげなあらゆる食材が持ち込まれて無法地帯。しかも股をババーンと広げて座っている人が多いので、見たくないものまで見えてしまいます!あ、男性の方、楽しい想像をぶち壊して申し訳ないですが、全員라면머리――ラミョンモリ(ラーメン頭:ゆるいパンチパーマ)のオバチャンです。



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韓国語を習った→街角で口論人間へ

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90年代のワタシ 90年代のワタシ



この前、韓国では「街角ではやたらに怒鳴っている人が多く」…と書きましたが、韓国語を習うにつれ、私も街角で大声で口論する人へと変貌していきました(笑)。

何を口論しているかというと、私の場合は大抵、日本人に対するステレオタイプへの反論です。韓国で特に多く言われているのが、

①日本人は冷たい
②日本人は表裏がある
③日本人は金の亡者

これらと議論好きの国民性が相まって、たまたま会話をした通りすがりのような人でも、日本人だと伝えると唐突に「日本人は金の亡者と言われているよね…」なんて言い始めることも。最初の頃はあまりに突拍子もなく言われるので、鳩が豆鉄砲を食ったように固まっていましたが、言語を身に付けた後は、街角でも銭湯で背中を洗ってもらいながらでも毎度、機関銃のように反論するようになりました。

ある日、日本から来た姉と母を連れて、シンセゲ百貨店へ行った時のこと。地下の食料品売り場で海苔を選んでいると、私と姉との日本語での会話を聞いていた韓国人のオバチャンが「ニホンジン?」と聞いてきました。「イェー、イルボンサラミエヨ(はい、日本人です)」。韓国語で答えるものだから「日本人は裏表があるよね」とまた、唐突爆弾。

しかしこの奇襲攻撃は慣れたものですから、私も韓国語で機関銃のように反論します。「表裏があるある言いますけどね、私の下宿友達の韓国人はこれこれこういう表裏のある行動をするんです、これについてはどうお考えですか。表裏がない韓国人もいるけれど、ある韓国人もいるんです。私が見た限りでは日本人とそう変わりはありませんよ!あなたは日本に暮らして、それを確認したんですか」。私にうかつに話しかけた韓国のオジチャンオバチャンは大抵、”逆鳩状態”になってしまいます(ごめんネ…)。

口角泡を飛ばした砲撃が終わって、遠くに避難していた?姉の所へ戻ると、姉が目をまん丸くして、「あんた、海苔売り場で何のスピーチしてたの!?!?!」。

でも、ここまで書いておいてナンですが、不思議とこういう突撃韓国人は意地悪な感じじゃないのです。ステレオタイプは信じて疑わないけど、せっかく日本人に会ったから確かめてみようという好奇心みたいな感じ。こういう行動を日本人がやると陰湿になりがちなんですけど、韓国人がやると妙に愛嬌があって、そこから「飲みに行こう!」なんてことになることもあるから不思議です。



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ヨンソンという不思議な男

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90年代のワタシ! 90年代のワタシ!



この前、ヨンソンという旧友について書きましたが、彼はなんだか不思議な男です。出会ったのは90年代前半。ヨンソンが日本の大学に留学していた頃に飲み仲間になりました。

ヨンソンはお世辞にも美男子とは言えない風貌で(ごめんね)、背も163センチの私より小柄かそれくらい。それでいて、実に堂々としていて、動作だけでなく話し方にも自信があふれています。何かあったときも、焦った姿を見たことがありません。

そんなヨンソンは25歳やそこらで、私たち友人の中では一番早く故郷の恋人と結婚してしまいました。両親と同居している家に泊まらせてもらった時、初めて奥さんを紹介してもらったのですが、彼女がまた度肝を抜くような美人!しかも美人なだけでなく、ヨンソンやヨンソンの両親の言うことを静かに聞いて、こまめに働き、常に数歩下がった姿勢なのです。ヨンソンにただの一度も口答えしたことがないそうです。

私がソウルに暮らし始めた頃、彼はなぜか宝石商になっていました。インドかタイだとかに買い付けに行くと、ヨンソンの前に宝石袋を携えた商人がずらりと列を作るんだ、と。どこで身に付けたか、ヨンソンは出される宝石を顕微鏡か虫眼鏡かで覗き、これはアウト、これは合格と分けていくのだそうです。

10年ほど前にはいきなり、家族を連れてフィリピンに引っ越してしまいました。これまたいつ身に付けたか、ばりばりのダイビングインストラクターに転身していて、フィリピンにダイビングスクールを開校。彼のSNSには、ほぼ10年間にわたって毎日、生徒や仲間との楽しそうな写真がアップされています。

ヨンソンを見るといつも、「あの底なしの自信と迷いのない行動力はどこから来るのだろう」「かっこいいヤツだなあ」と至極感心してしまう私です。


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ラスベガスも煙る山火事、原因はパーティー

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昨日のラスベガス 昨日のラスベガス


いつも青インクを落としたようなラスベガスの空が、昨日は一日中どんより(上写真)。夕方、スーパーに出掛けてみると、焦げたような匂いが辺りに漂っていました。カリフォルニア州で発生している山火事の煙が、ここまで届いているのです。

驚くことに、現在発生している山火事の一つは、「赤ちゃんの性別発表パーティー」が原因とのこと。このパーティーは、子どもの誕生を待つ夫婦が親族や友人を集めてゲームやクイズなどを催すもので、アメリカの定番の家族イベントです。

9/7の朝、ロサンゼルスの東約115キロにあるエル・ランチ・ドラド公園で行われたこのパーティーでは、主催者が色とりどりの煙が出る花火のようなグッズを使用。乾ききった草原に向けて発射したところ、瞬く間に火が燃え広がり、9/7日の段階で既に7000エーカー(東京ドーム約609個分)を燃え尽くす惨事になってしまいました。

ちなみに性別発表パーティーによる山火事は2017年にも発生しており、主催者の父親に損害賠償命令と執行猶予5年の判決が出ています。



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胸なき子の「乳がん針生検」

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胸なき子の「乳がん針生検」


昨日、友人の日本人Tさん――私と同じ‟フラット胸”とのこと――が針生検を受けたという話を聞きました。かつてアメリカの針生検はベッドに上向きになって受けるものでしたが、最近は下向きになるそうで。ベッドに開けられた穴から胸を下に垂らして(?)、その胸に針を差し込むのだそうです。

そこでふとよぎる不安。胸がベッドの厚みを抜けて下に届かない場合はどうなるのか!? 

Tさんは「私の胸はフラットだけど大丈夫か」と自虐的質問をした上で、胸とベッドの間に挟むクッションを外されてどうにかやり遂げたそうです。

私が以前受けた針生検は上向きでの施術だったので、フラット胸がますますフラットに。さらに「針(Needle)」という名前が付いていますけど、針じゃないですからね。太いドライバーみたいなスティック。それを皮膚にぶっさすのですから、医師もどこかを掴みたい。でもフラットだと掴むところがない。

私の施術は困難を極め、私のすぐ目の前で、医師が血だらけのフラット胸を掴もうとしてはつるっと滑り、つるつるつるつるを繰り返していました。フラット胸の場合は医師が勢い余って肺まで突き刺してしまう医療事故もあるそうで…そんな想像と恐怖がピークに達した頃、ついにグサーッ!

結果は良性。せめて一つだけ良いことを書いておきましょう。麻酔で痛みは全然ありません。頭の中の恐怖さえ消せれば、約10分で完了です。




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「この野郎、乗れ!」

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「この野郎、乗れ!」


私の名前「猪股」は、よく笑われます。

昔、広告代理店時代、担当ゲイバーで店長に名刺を出したら、オネエサン大爆笑で「イノシシの股って笑える~!!」。意外にも、既に大人であったこの日が初めて、自分の名前が面白系だと気付いた瞬間です(笑)。「まさかイノシシ年じゃないよね!?」――^^!

中国人に名前を見せると、「これ、名前?」ともれなく聞かれます。「猪」は中国語では「豚」なんだそうです。「豚の足」ってまじか、という反応。

そして韓国語では、「イノマ」というのはちょっと悪い言葉です。「イ(この)」「ノマ(野郎)」、つまり「この野郎」。それで「タ」っていうのは、「タダ(乗る)」の命令形で「乗れ」。だから旧友ヨンソンが車で迎えに来ると、毎回、窓をゆっくり開けてわざと偉そうに言ったものです。「イノマ、タ!(この野郎、乗れ!)」。

おかげで自虐自己紹介なら、お任せくださいの私です。



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困って見つめ合った思い出

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2000年のヒット映画『JSA... 2000年のヒット映画『JSA』のアンソンギさんなど俳優陣を韓国語でインタビュー



韓国のことを書いたので、色々思い出してきました。

90年代後半、私は晴れてソウルで学生となったのですが、同時に今経営している有限会社を個人事業主形態で運営していました。インターネット時代の到来に感謝。学校から戻った後、下宿先の小さなボロ部屋で日々、某大手クレジットカード会社の会員誌など、割と大掛かりなものを制作していたのです。

「これはペンです、ペンではありませんでした」程度が言えるようになった留学3週間目。私はクラスの終わりに先生の所へ行きました。「易しく説明してくれますか」とは韓国語でどう言うか質問し、その場で暗記して、日本の雑誌に紹介したかった人気大型銭湯へゴー!

いきなり現れた日本人に受付嬢は戸惑い、それでも社長を呼んでくれ、社長室に通されましたが、やっぱり基本文レベルじゃ、言っていることがチンプンカンプン(笑)。「易しく説明してくれますか」を連呼するけど、社長もこれ以上易しい言葉はないほどの努力は既にしてくれていました。汗をかきながら身振り手振りに写真や辞典まで駆使してくれましたが、しまいにはお互い苦笑して見つめ合う始末。

とはいえ本来なら私が反省するはずなのに、「ごめんね…」といった表情だった社長の優しさが今でも思い出されます。そして帰りには、「韓国に興味を持ってくれてありがとう」と何度も言ってくれました。そんな人々に囲まれて、私の韓国語は徐々に上達していきました。





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ソウルに住んで初めての●●

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下宿のアジュンマ(右)のキムチ... 下宿のアジュンマ(右)のキムチ作り。年に一度、近所の主婦と集まって大量に作ります。


韓国では下宿生活をしていました(90年代のこと)。ソウルの大学街には学生を何十人も住まわせている下宿屋がたくさんあります。私が住んだ下宿も学生が20人ほど住んでいました。

洗濯機は共同で全自動だったのですが、実家が古式ゆかしい二層式派だったために、私は使い方が分からず。すると下宿の親切なアジュンマ(おばちゃん)がやって来て、ボタンを押すだけで良いと教えてくれました。私は「ボタンを押すだけとは!すごいなあ!」と感心しきり。ただし「洗剤は手で入れなきゃ自動では入らない」という事実には、長らく気付きませんでした。

思えば、日本での就職一社目、新人はお茶くみ係だったのにもかかわらず全員が緑茶派だったため、私はコーヒーの入れ方を知りませんでした。2社目でコーヒーを頼まれた時に、挽いたコーヒー豆とお湯をカップに入れて出したら、一口飲んだ上司がまるで漫画のように口からコーヒーを噴き出したのを思い出しました。

意外に知らないことってあるもんですよね!



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あの頃はチョーヨンピル

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西江大学の教室にて、クラスメー... 西江大学の教室にて、クラスメートと(右から3番目が私)。

今でこそ、韓国といえば韓流ですが、私が住んでいた90年代は『釜山港に帰れ』のチョーヨンピルが‟韓流”でした。韓国に住むと言ったら「北京に住むの?」などと聞かれた時代です。

また、日本の韓国語クラスに通っていた80年代は、クラスメートの中高年女性に「どうして韓国語を習おうと思ったんですか?」と問うと非常に慌てられ、「ち、違うんです、違いますよ」と言われたような時代でした。その理由は未だ定かではありませんが、長年時折思い出しては考えた結果、もしかしたら自分は韓国人じゃないと言いたかったのかも?と推測しています(どちらでも良いのに)。

韓国に引っ越した最大の理由は、やはり私が育った福岡という立地にあります。ラジオでは韓国の放送が聞こえていましたし、自転車でぷらっと船着き場に行って、気が向いたらしばしば釜山行きの船に飛び乗ったものです。するとわずか2時間45分で釜山に着きます。

最終的に決意したのは『るるぶ』という雑誌の韓国版の編集者になってからです。韓国にちょくちょく取材旅行に行くのですが、会社がけちって雇った学生通訳さんは、なかなか通訳してくれません。長々と話し込み、時に大声で口角泡を飛ばすこと20分。しびれを切らして、「どうしたんですか?」と聞くと、「OKだそうです」とただ一言。

街角でもやたらに怒鳴っている人が多く、一体何が起こっているんだと思うことばかりでした。「知りたい。なんて言っているか知りたい!」。そんなむくむくと気持ちが芽生え、しまいにはソウルの西江大学の教室に座っていたのです。




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