おまえを奪いたいって言われたら?
自分だけのものにしたいって言われたら?
その人は、自分がずっと独り占めしたいと願っていた相手で、でもその想いを表すことはできずにいた相手で。
しかも今、相手は化け物にそそのかされている。
相手に奪われることはすなわち、ふたり一緒に化け物に呪い殺されること。
そんな危険が身に迫っていたとしたら。
自分には、帰りを待っている人がいる。その人は、目の前にいる相手と同じくらい大切な人。
そして目の前の相手は、自分の帰りを待っている人を恨んでいる。
本当は、同一人物であるにも関わらず。
そんなとき、颯太くんは何を考えるのだろう。どう感じるのだろう。
それほたを書き上げたくせに、そこの視点が抜けていたことに、今気づいた。
けっこう重要だ、ここ。
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