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猫の揺りかご Blog

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設定に裏打ちされた説得力

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またまた、「天気の子」のレビューです。

「天気の子」、何やらいろんな細かい
裏設定があるようだけど。

裏設定ってさ、

作中では少ししか描けなかったけど、
実はこんな細かくて深い設定があるんだよっ!すごいでしょ!?

……って言うためのものではないと思うんだ。

まあ、作者しか知らない設定を、
読者や視聴者に言いたくなる気持ちはよくわかるんだけどさ。

でも、裏設定って、
そのためにあるわけじゃないと思う。

物語の舞台や登場人物の
骨格や肉付きを決めるための設計図。

その世界が、その人物が、

リアリティを持って息づくための、
細かなプロフィール。

それが、裏設定じゃないの?

その設定が実際の物語の中で、
どの程度反映されるかは、

諸事情により異なるだろうけど。

でも、作中に「裏設定のヒント」を散りばめて、

「どう?君は見つけられた?」、「ね?すごいでしょ!?」って
言うためのものじゃないと思うし、

それを見つけて喜んでるファンの心理も
あんまり理解できない。

……いや、かくいう私も、
神木くんの声に気づいたときは、

ちょっとした「発見!」って感じで
嬉しかったけどさ。

あ~、なんか「君の名は。」のキャラデザと
めっちゃ似たキャラ出て来たな、

あれ?声、神木くんじゃね?ってなって、

ネットで調べたら「似たキャラ」じゃなくて
同じキャラだった(笑)

確かに表札、「立花」だったね(笑)

三葉も出てると知って探したら、
確かにいたし(笑)

あと、何やら四葉もさやちんもてっしーも
いたとかいないとか(笑)

なんつーか、
そういう細かい枝葉部分に力を注ぐんじゃなくて、

もっと本筋に力を注いでほしかった。

ってか、そういう枝葉部分は、
本筋をしっかり描いた上で、

余力で行う「お遊び」としてやってほしかった。

世界観に、人物像に、キャラの言動に、
説得力を持たせるためにあるはずの設定が全部、

中途半端なお飾りになってしまっている。

作中では描かれていない裏設定を読み解くための
ヒントに成り下がっている。

だから、全く説得力を感じない。
だから、全く中身がないように感じる。

どんなに緻密に練られた裏設定だって、

それが物語の説得力を高めるのに
寄与していないとすれば、

リアリティを高めるのに
寄与していないとすれば、

それはないのと同じなんじゃないかな。

映画という限られた時間枠の中で、
そんな細かい「裏設定のヒント」、

描く必要ありますか?

それよりももっと、
描かなければいけないこと、

いっぱいあった気がするんだけど。

素材が良いだけに、
映像がすっごく綺麗なだけに、

なんかめっちゃもったいないんだよなぁ。

新海監督、

あなたにできることは
まだいっぱいあったと思います。



#アニメ #レビュー #動画探索 #映画

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