江戸の街を舞台に、「妖(あやかし)」達が活躍する時代物ファンタジーとして<畠中恵>の『しゃばけ』シリーズが有名で、体の弱い若旦那を中心に「妖」たちが協力して事件を解決していきます。
本書もタイトル通り黒猫に似た雷獣<クロスケ>が登場、江戸を守る妖怪改方の若き同心<冬坂刀弥>を中心に、今は亡き上司の8歳の娘<統子>と<クロスケ>が繰り広げる捕り物物語です。
<クロスケ>は自由に雷を操ることができるのですが、まだ幼いということもあり、江戸を揺るがせるほどの大きな力はまだ発揮できません。
短篇が五話納められており、上司である<早乙女夜ノ介>ともども、黒天狗や成仏しないもと家康公の料理人<俎小四郎>、火事を起こす「火鬼」などが登場、肩の凝らない一冊でした。
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