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posted 2019-04-21 04:34
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
著者<柴田よしき>は、特に好きな作家という意識はないのですが読書記として 『求愛』 を初めとして10冊は取り上げているようで、本書は、『水底の森』 と同様に文庫本(上下)で900ページを超す長編作品です。 中学生三年生、15歳の修学旅行として京都に訪れ、自由行動中のA組二班の7人でしたが、同じ班の<...
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posted 2019-04-17 04:34
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書の主人公<澪>は、17歳の時に隣家に住む<葛西笙平>に誘われ一度だけ関係を持ってしまいます。将来は<笙平>の妻となるものと思っていました。ところがその後、<笙平>は、江戸詰となり藩を離れることになり、しかも御用人の娘<志津>と結婚をしてしまいます。 失意のまま<澪>は、藩の郡方<萩蔵太>のもとに...
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posted 2019-04-13 05:34
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
平成最後の月に、隠れた昭和の敗戦に関する秘部に触れた作品と巡り合えました。本書『水曜日の凱歌』は、芸術選奨文部科学大臣賞受賞作品で、文庫本で715ページの力作です。 昭和20年8月15日水曜日は、主人公<二宮鈴子>の満14歳の誕生日でした。父が運送会社を営む二宮家は比較的裕福な家庭でしたが、父は交通...
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posted 2019-04-11 07:31
moqのごはん
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moq
本棚に並ぶタイトルを見て惹かれた。 なかなかぐっと来ました。 大人の女性の生き方みたいな内容でした。 どう生きるかどう生きたか 家族の問題。 他人事には思えない 日常や非日常の切り抜きを 集めたような短編集でした。 情景描写が美しく 自分的にはかなりアタリでした。...
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posted 2019-04-09 04:34
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
2012年 、第146回直木賞を『蜩ノ記』」で受賞した著者は、 2017年12月23日に66歳で亡くなれています。 敗者や弱者の視点を大切にした歴史時代小説を多く残し、本書『川あかね』もその系統の一冊です。 綾瀬藩で一番臆病者といわれる<伊藤七十郎>は、勘定奉行の<増田惣右衛門>から、派閥争いの渦中...
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posted 2019-04-06 04:34
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書『白く長い廊下』は、1992年「第38回江戸川乱歩賞受賞作品で、乱歩賞初の医学ミステリー作品になります.文庫本としては、1995年7月16日刊行になりますが、今読んでもさすが乱歩賞受賞作品として、また、著者自らが外科医であるということもあり医学的な描写や病院内部の事情も面白く楽しめました。 外科...
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posted 2019-04-03 04:34
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
<レイ・チャールズ>が唄うジャズのスタンダードナンバー『わが心のジョ-ジア』をふと思い出し、手にした本書『わが心のジェニファー』(2018年10月10日刊行)です。 日本びいきの恋人<ジェニファー>から、結婚を承諾する前に、価値観を去有するために、携帯もパソコンも持たずに日本への一人旅を命じられた<...
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posted 2019-03-30 04:33
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
単行本刊行は、本書『赤朽葉家の伝説』のスピンオフ篇として 『製鉄天使』 が刊行されていますが、文庫本としては『製鉄天使』(2009年10月29日)が先で本書は(2010年9月18日)の刊行と逆になっていますが、本書を読みながら、「なるほど!」と遅まきながら、女子暴走族の主人公<赤緑豆小豆>の背景が一...
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posted 2019-03-27 04:33
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書は、刑事<加賀恭一郎>シリーズとして『卒業」(1989年5月8日刊行)に始まり『赤い指』に続く第8作目(2013年8月9日刊行)となり、本作から<加賀>の活躍する舞台が「練馬署」から「日本橋署」に移動した1作目の作品となり、その意味によりタイトルの「新参者」となっています。 9章ある各短編が独立...
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posted 2019-03-23 04:32
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書『刑事のまなざし』(2012年6月15日文庫刊)は著者の作品として同じ講談社文庫の、『虚無』 に続き2冊目となります。 本書には、表題作を含む7編の独立した短篇が納められています。 罪を犯した少年たちの心に寄り添い、その更生の手助けになる仕事がしたいと法務技官になった主人公<夏目信人>は、一人娘...