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posted 2016-11-29 13:48
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
世間からしてみれば 小さいことであろうとも 自分にとって喜ばしいことがあれば 朝起きたときの体の重さが違う 昨日の朝はどうしようもなく やる気のない重みを引きずって 最悪だ、なんて呟き 膝をカックンカックンさせ 歩いているようだった それに比べてどうなんだい今朝は 間に合いそうもない電車へ走り 乗っ...
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posted 2016-11-29 05:02
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
それでも あなたの前では わたしらしいのかも 流れるまま こころを揺らし たどり着いたのは 虚しく汚れた天井の下 日々を濁すために カラダを揺らすあなた そこには愛なんてないけれど 寂しさを紛らすかのように わたしのカラダも揺れる あなたはひとつ唸って わたしはひとつため息 想い出したように 紙でひ...
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posted 2016-11-28 07:11
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
君は詩を書いているんだって それってどこへ向かっているんだい 自分が向かう場所がさぞ大層なところのように 違和感ビンビンの男は言う 訊いてみれば会社に貢献して 自分が部長に昇進するとかいう話だ 幸せを考えた時 男の価値観はそこにあるのだから 私がとやかく言うことではない でも、それってどこに向かって...
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posted 2016-11-27 13:56
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
一字のエラーに悔しさが膨張 不完全な詩はすべてを壊してしまうように 俺の器はエラーにクヨクヨする 後戻りできない時間 あれだけ読み込んだという言い訳 これからどう過ごせばいいんだ 重い重い朝はすでに頭痛がして 自己陶酔に影が潜み この時を待っていたかのように笑う 書けている その満足を捨て去らなけれ...
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posted 2016-11-27 13:29
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
交じり合わない視線は 立っている場所を教える 通り過ぎる風は破顔を見せ 冷やしてゆくこの身体 着込んでいても 外気は弱気にさせる 寒さに身震いをすれば 孤独な人間が温もりを夢みて 寂しがりやの自由は不安定 やはりこの列に並ぶ ホームに連なる戦士たち 踠く心拍を熱に変えながら 白い息の狼煙を上げる 背...
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posted 2016-11-26 01:04
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕が存在すると 他の僕は存在できない この優越感を楽しむ時 存在に理由なんていらなくなる...
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posted 2016-11-25 22:32
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
駅前の高い建物から 人の流れを眺めている 右から左に流れる人 左から右に流れる人 駅へ向かう人と 駅から出てくる人を調べたら 同じ人数になるんだろうな 二、三日調べたら誤差があまりないくらいに プラスマイナス0に近いだろう もしそこに誤差があるとすれば かなり大きな事情が考えられるのでは 暫く帰って...
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posted 2016-11-25 22:15
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
君は宇宙へ行ったことがあるかい 夢とかの話じゃなくて それも宇宙飛行士とかじゃなくて ある日突然、連れて行かれちゃうやつ 僕は二度あるんだよ 一度目は小学生二年生の時で 裏の空き地で野球をしていたらUFOが飛んでいて こっちに来るな、と祈ったけど どんどん自分たちの方へ向かって来て そして、記憶が飛...
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posted 2016-11-24 17:13
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
昨日の雪は嘘で 今朝の日差しはリアル 僕は上手に歩るこうとして 躓きそうな段差を気にすれば すれ違う肩が触れ睨まれる 少し時間がある 緊張とプレッシャー コーヒーで挑みと逃避 僕を許しながら 少なくなる黒 休日の夢を回想しては 学校へ行きたくない子ども 何も変わっていない 大きくなった子どもは 爺さ...
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posted 2016-11-23 16:34
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
余分を引きずり 余計を垂らし 雪が斜めを滑る いるもの いらないもの 整理がつかぬまま 何処へ 嫌な自分が膨らんで 僕の想像はあなたの想像 抜けられない 複雑を飲み込んでしまい 消化されず歌っている 耳障りな声は 踏み込まれていない 雪を汚すように僕は今日も歩く...