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Search results for "#詩"
  • 仲間

    時間は過ぎてしまうばかりではない 突然、懐かしい声が聞こえる 電話口の向こうでは歳をとらないかのように 三十数年前の仲間が「同窓会をしよう」 と、その声は若く自然に私も時間を遡る バスケットボールに汗を流していた中学時代 冴えるプレーをしていた訳ではないが そこに青春らしきものを見たりする 仮入部で...
  • 布団から手紙を

    拝啓 雨ふりの布団から どうも体は疲れ果て、トイレへ行くのも億劫なくらい。今週もお仕事をしっかりこなした感で、今は雨に癒され。外では車が水たまりを弾く。その音はエアーキャップを潰しているようにストレスをそれなりに逃してくれる。ああ、私の時間がここに。だらだらするのは最高の至福の時、待ちに待った気の使...
  • ほほえみ

    お絵描き詩
  • 晩秋

    秋の後ろ側に立ち 乾き切った能動 枯葉は音を響かせ転がり 静けさに包まれていたことを知る 風は 私のどこから入って どこへ出て行くのだろう そして 澄んだ青に癒されている 肌は敏感に 耳は好感に 目は鮮明に 頭は哲学に 心は平静に 足は停留し 修復を繰り返し 冬の入り口が 扉を開けて待っている 冷気...
  • 僕君 / ぼくきみ

    「僕はここに居るよ」 そう言ったら 「あんた誰?」 知らんぷりされた 君が僕に飽きた 君は僕でない僕を探すと言って 出て行く準備をした 君は僕でない僕を探しに行くのだから 僕は僕でない僕になって 君が求める僕になろう 僕は君が出て行く前に出て行った 僕は僕でない僕を探すために歩いた だけどいくら歩い...
  • 明日の俺が話しかけ 未来が現在の詩を書いている 勾配は文字を転がし 取集に夢中になれば 透明に汚れながら 芸術は黒光りして笑う 動かない昨日 俺の錆びれた関節は バカになっている 打ち込めない題目に頭を叩く 文字はもう面倒だ 土を捏ねてさえいれば カタチを崩すことが出来る 壊すことは大事だ 躓く快感...
  • 愛とは

    愛を知らぬ者の 愛という言葉は 空気に触れた瞬間 嘘という言葉に変わる 父の口から 愛という言葉を 一度だけ聞いたことがある 母親は俺を産んで すぐに逝ってしまった おっぱいを欲しがる 赤ん坊を残して どれだけ無念だったか 「どうかこの子が 幸せになりますように」 そう願ったことだろう それが俺の信...
  • 取捨不能感

    一貫していないから いつも頭の中はごちゃごちゃ 過去と未来と現在と 君とお前と貴方と 僕と俺と私と 進まない通勤電車 苦痛を長く感じる時間 曇るガラスに バツを刻んだら スカッとするわけでもなく 小さい希望を想像しては 毎日の重なり具合に不満を吐く 夢から遠いところで苦笑い それでも孤独にむせながら...
  • 部屋割

    この家は家族の数と 部屋の数が等しくない もちろん部屋の方が足りていない 子どもたちに個室を与えると 親の部屋はどこにあるんだ なんてことになる お金があれば解決する問題だか 現代を生きていくには なかなか貯金すらできないのだから どうにか部屋割をしなければ ここ数ヶ月 家族間で自分の部屋争奪戦が始...
  • 詩集

    『詩集』 齋藤純二 詩集は小説に比べて売れる書物ではなく、書店に置かれることも少ない。しかし、詩は日々の暮らしの中で、心情に沿う言葉がふとした場面でフレーズとして流れる時がある。その共感が日々の苦悩を和らげる促しとなり、寄り添う言葉があるというのは生きていくための糧になり得る。 汚れちまった悲しみに...
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