それでは 賛成の僕は挙手をお願いします はあ まだ手は挙がりませんね その先は進めないってことですね では もう一度 自分を振り返りよく考えてください さあ どうでしょう 時間は経ちました その時が来ましたよ そうですね 大人でも手を挙げて 横断歩道を渡る、に賛成ですね
美しい日々よ 私の美しい日々よ 時間は音色を添えて 歌い出すよ 優しさは 温かさは 凍えそうな心を さり気なく包んで 溶け出すと 目の前に ふっわっと明るい 景色が広って 美しい日々よ 私の美しい日々よ 感じていよう この幸せをずっと ありがとう 美しい日々よ 私の美しい日々よ
見えない私は 見ようとしない私がいて 見えない 同じ道しか歩かず 失敗のない私ばかり 見ようとする 景色はいつも同じでないと 私でいられない 私でない私も私であって 私は諦めている 私は私を諦めて 私になろうとしている ひとはそれを 甘えと言うのだろう それでも 見ようとしない私がいて そんな私を 壊したい私もいる
どんきゅら どんきゅら 僕はなななななな どんきゅら どんきゅら ここちよい寂しさの 夢は未来になくて 過去のののの どんきゅら どんきゅら 伝わらないから 僕より それぞれが咲いて 救われ どんきゅら どんきゅら 小さくなって 僕はなななななな
指先を凍らす季節が来る 頭の中で描く世界も 冷たさに動けず 吐き出せない苦悩は 行き場をなくし 身体の中で心が扁形する 再び来ようとしている お知らせの風が 枯れ葉を落とし静かに鳴り どこに希望があるのか 探すことにも疲れ 背を丸めベンチに座り 足先を包む 雲の谷間からの光に 涙を流している
ねえ わたし とことん 詩んでもいい ああ いいんじゃねえ 詩にたいんだろ 詩ねば えっ ほんとうにいいの だって俺も お前の知らないところで 実は詩んでるし めちゃ作品あるぜ うそっ それっ やばいじゃん ジャンル的に おねがい そんなこと やめて 詩ぬなんて えっ お前は俺に とことん 詩んでもいい って訊いたよな 自分だけ 詩まみれに なろうなんて ゆるせねえ でも あなたには 全うな道を 歩んで欲しいの そんなこといって もう詩なないと 俺もお前も 生きていけねえじゃん 一度の人生 詩んでいこうぜ そうね たしかに もう詩なないと 駄目かもね 私たち おう 詩んで 詩んで 詩んでいけば いいんじゃねえ 楽しいし 活力にもなるし なっとくなっとく 一度の人生だもんね いつまでも 一緒に詩にましょう 詩んで~詩んで~ 詩まれて~詩んで~ へんな歌っ でもなんか幸せ 私たちもっと詩のうね
ほどよい列車のゆれ 栗橋あたりから 稲穂が 私を束ねないで 新川和江さんの詩のように 風の自由が語りかける 初めて足を運ぶ文学散歩 もし 詩の朗読をすることがあれば この詩を風邪で掠れた声だけど 歌ってみよう 今年は 雨の多さに埋もれた街があり 辛い季節に萎えた それでも自由を失わず 心だけは強くありたい 車窓の向こう 稲穂が風を背に垂れている 今日 新川和江さんの集められた 一万冊の詩集に囲まれに行く きっと強く生きるヒントが 見つかるような気がする 列車はゆれる ひとはひとに救われ 微笑みを返せるのだから
大きいおねえちゃんは ぼくのことを 人形だと思っているんだ 頭にリボンつけ スカートをはかせたり ぼくがいやだと言っても だいじょうだいじょうぶ すごくかわいいからと言って なんだか楽しそうだ おねえちゃんが好きだから がまんしているけど ぼくは ヒーローになりたいんだよ